スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

37?V

 ボーニン、かりきん、KMRの面々がロザンナを追い、到着した先はゴミ集積所だった。
 彼らの目の前には広大な土地が広がりそこかしこには巨大なゴミの山ができている。
 ゴミは様々な物があったが、臭いがしないところを見ると、食べ物など腐る物は捨てられていないようだ。
 家具らしきものが多く見られるその山を前に、ロザンナは一人進んだ。


「ここが、目的地?」
 ボーニンたちは戸惑いを隠せないようで、宙に目線をさまよわせている。
 しかしロザンナが先に進んでいくのでついていくほかないか、と、諦めたように彼女の後ろに続いたのだが、そこで不意にしわだらけの顔が彼の方を向いた。


「おぬしらはここで待っておれ」
「え?」
 ボーニンはもちろん彼の後ろに続いていたかりきん、KMRも怪訝そうな顔をする。


「後ろを向いておいておくれ」
 急にそんなことを言うものだから当然ボーニンたちは抗議の声を上げようとしたのだが、ロザンナは間髪入れず言葉を続けた。


「何も言うんじゃないよ。そうだね、ついでに目もつむっておいておくれ。何も心配することはない」
 老婆はあくまで冷静に、表情を変えず告げる。
 ボーニンたちは思わず顔を見合わせた。
 しかし何も言わず、そのまま老婆に背を向ける。
 何か言ったところで仕方がないし、そもそも行く当てなどないのだ。
 今頼りになるのはこの謎めいた老婆しかいない。
 3人は無言のうちにそれを察し、しぶしぶながら老婆の言うとおりにした。


 それを見て、老婆は満足そうにうなずくと、ゴミ集積状の方を改めて見つめる。
 少し間を空けた後、老婆の体はいすに乗ったままの状態でふわりと浮かび上がった。
 ゴミ捨て場を眼下に見渡すことができるほどの高さまで上昇し、やがてゆっくりと動きが止まる。


 そしておもむろに彼女は手に持った杖を振りかざした。
 すると、ゴミ捨て場を包み込むようにオレンジの光が現れる。
 まるで壁のような光が一瞬だけ現れ、しかしそれはすぐに消えてしまった。


 だが老婆は一人満足げな笑みを浮かべ、次の動きに移る。
 老婆は今度は少し細かく杖を動かし始めた。
 左右に揺らしたり上下に降ったりと動かす。
 すると、砂煙を上げ、ゴミが独りでに動き始めた。
 宙を移動したり、地を貼ったりとそれぞれ独特な動きを始める。


 そして、徐々に木や金属でできた板状の物、土などが壁のような物を作り始める。
 囲いのような物ができ始めたその中には絨毯やソファなどの家具が飛び込んでいった。
 ゴミというゴミが大移動を始め、砂煙はどんどんと舞い上がっていく。
 大量の物が動き回っているのだからかなりの騒音がしそうだが、不思議と音は全くせず、とても静かだった。
 きっと最初老婆が出したオレンジに光る壁のようなもの、それが音を中に閉じ込めているのだろう。
 その壁は音と一緒にもうもうとあがる砂煙や埃も抑えているようで、集積場が煙で何も見えなくなってしまったとき、老婆はようやく地面へと降りた。


 だが、まだ彼女の仕事は終わっていないようで、ボーニンたちほかの面々には背を向けたままだ。
 老婆はようやく椅子から降り、数歩歩く。
 ある程度ゴミ集積所へと近づくと彼女は両手で杖を握った。
 そして杖を少し持ち上げると、それの先端で地面を突く。
 すると杖が地面に触れたとたん、地が水面のように波打った。
 その波は砂煙が巻き起こるゴミ捨て場の内部へと広がっていく。 


 そして、地面に触れている杖の先端から紫に光る魔法陣が出現した。
 老婆は先ほどからほとんど動かない能面のような表情のまま、杖で魔法陣の外周をなぞり、そこへふっと息を吐きかけた。
 すると最初に洗われたオレンジ色の壁が現れ、あっという間に崩壊してしまった。
 収まりかけていた砂煙が勢いよく外に流れ出ていく。


 老婆は砂煙の中から現れた影を背に、再び悠々といすに腰掛けた。

スポンサーサイト

36?B

(メック君の家を出て、しばらく経ちましたが、ロザンナさんは一体どこに向かっているのでしょう?

 さっきからずっと黙ったままです。

 しかも話しかけるをのはばかられるような静けさ。

 もう住宅地は抜けてしまったようで、光も音もない建物が並んでいます)

「あ?ぁ、やっぱり野宿かなぁ?屋根はあるけどほとんど吹きさらしみたいなところにつれてかれるのかも」
「ギャギャ・・・・・・」

(先頭をロザンナさん、その後ろを肩を落として歩くボーニンさんにかりきんさん。

 そして一番後ろに私。

 ぼんやりとボーニンさんの背中に光る赤い文様を私は何となく見つめていました)

「おばあちゃ?ん、どこいくの?」
(ボーニンさんが気の抜けた声を出すのを後目に、私には奇妙なことが起こり始めました。

 視界が揺れているのです。これは、目眩?)

「黙ってついてきなさい」
(ロザンナさんの声がどこか遠くで聞こえました。

 近くにいるはずなのに。

 目の前の景色はゆらゆらと揺れ、次第にゆがんでいきます。

 いったい何が起こっているのでしょうか。

 今や私の体はろくに痛みを感じないのに。

 異常が起こることなどなかったのに。

 それだけが、この体の利点だったのに。

 私は目を細く開け、倒れそうになるのをこらえました。

 すると、徐々に辺りが明るくなっていったのです。

 一体どうしたのでしょう?

 何か光を発している物が近づいてきたのでしょうか?

 

 幸い揺れが治まってきました。

 私は顔を上げ、そして目前に広がった光景にただ目を見張りました。

 というのも、私が見ている景色は昼間のものだったのです。

 日も暮れた夜の道を歩いていた、そう、目の前の道はさっき歩いていた道と全く同じ。

 にもかかわらず、はっきりと見えるそこは明るい日が頭上にあるのです。

 しかも驚くべきはそれだけではありませんでした。

 今日出会った人たち全員が目の前にいるのです。

 そして、私の姿も、その中にありました。

 理解できません。

 目の前の人たちはみんな笑顔で、背をたたきあったり、手を握ったりしています。

 ボーニンさんやメック君はなにやら荷物を背負っていて、どこかたくましくなったような顔つきをしています。

 いえ、たくましく見えるのは彼らだけではありません、イラ君もどこかさっき会ったばかりの彼とは違う強さのようなものを感じました。

 

 しかし、肝心の声は全く聞こえません。

 彼らは久しぶりの再会、といったように喜び合っています。

 けれど、何を言っているのかわからない。

 そもそも私の姿は彼らに見えていない。

 そこで私は初めて自分の姿を見ました。

 すると、私の姿のほうこそぼやけているのです。

 私の方がまるでこの場にない物のように。

 私自身はここに立っているのに。

 しかしそこで私の視界に何か赤い物がちらつきました。

 見ると、ボーニンさんのリュックのポケットに何か赤い物が覗いています。

 ふわふわと風に揺れているそれは、羽?

 まさかこれから探そうとしていた物?

 私はもっとよく見ようと、足を踏み出そうとしました。

 すると景色が大きく揺れたのです。

 まるで、景色の移った水溜りに踏み出したように。

 しかしそのまま動きを止めると映像の揺れは徐々に収まっていきました)

「キ・・・・・・さん・・・・・・?」

(相変わらず、目の前の私たちは楽しそうに話しています。

 私はぼんやりと眼前に立つ己が姿を見ました。

 あの私すらこの私の存在には気がつきません。)

「……ムラ・・・・・・ん・・・・・・じょう・・・・・・?」

(私はこんなにも胸がざわつくのにのに、なぜ目の前の自分はあんなにも楽しそうなのでしょう。

 私はどこか怒りに似た感情を覚えました)

「キムラさん!」


(なぜ気づかないの?)

「どうしたの?!」

(私の心の声と、どこからか聞こえてきた声が重なりました。

 途端、目の前の景色には一斉にひびが入りました。

 そして、その景色が崩れ落ちるそのとき、私ははっきりとみたのです。

 ひび割れた私の顔がこちらをじっと見ていたのを)

「キムラさん!」
(私はいつの間にか閉じていた目をはっと開きました。

 見ると遠くにイスに座ったまま浮いているロザンナさんの姿。

 そして、少し目線を下げると、心配そうな顔で私を見上げるボーニンさんとかりきんさんの姿がありました)

「あ、すみません。少しぼーっとしてしまって。大丈夫です」
「・・・・・・そう?ならいいんだけどさ」

(ボーニンさんは怪訝そうな顔で私を見やると、ロザンナさんの方に視線を戻しました。

 もう彼女は先に進んでしまっています)

「ギャギャ」
「そうだね、早くいこう」
(ボーニンさんはかりきんさんと連れだって歩き始めます。

 私もその後を追いました。

 今さっき私に起こったことについて、相談したい気もしますが、ほかのみなさんにも考えることが山ほどあるはず。

 私がみなさんの時間を奪うわけにはいきません。

 とにかく今のところは自分で答えを探しましょう)

魔王討伐隊案内


Another やまっつぁん小説

 新しくまた物語を思いついてしまったため、つい書いてしまったものです。

 とりあえずプロローグ?を一式、後日プロローグ?も投稿。

 順調に話は進んでおります。


 

 そしてプロローグ以降はチャプター1みたいな感じで他の小説と同じく細々公開していきます。

 区切りがいいところで第1話、みたいな感じで切りをつけます。

 ちなみに読み方としては例に出していうと、1?Pの1がチャプター番号、Pとかアルファベットはプロローグについているアルファベットと同じ様な意味合いになります。



 この案内画面の解説も徐々に変わるので、こまめにチェック!

 そして日記ブログにも一片載せてあるので、そっちもチェックだ!

 日記ブログのリンクはどっかブログの案内を書いたところの下の方に張ってあるぞ!

 やまっつぁん日記で検索してもOKだ!



 そしてついに話がある程度進んだため、キャラ紹介ページ開設!

 とりあえずキャラの見た目もチェックだ!


 キャラ紹介ページ



P?プロローグ ??


O?プロローグ ??


Y?プロローグ ??


G?プロローグ ??


B?プロローグ ??


V?プロローグ ??



1?P2?O3?O4?O5?Y6?G7?G8?B9?V10?P11?P12?O13?Y14?G  、15?G16?B17?B18?V19?V20?P21?O22?Y23?G24?B25?V26?P27?P28?P29?P30?P31?O32?Y33?G34?G35?G36?B37?V


35?G

「そうだな。何日か泊まらせてもらおう」
「じゃぁ!いろいろと話を聞かせてね!そのかわりご飯もたっぷり食べさせてあげるから!あ、長い間いるならバイトでもする?」とムムは鼻息荒く話始めた。


「ちょっと、母さん!レーヌさんにも都合っていう物があるんだから。捜し物をしないといけないのに働いたり、母さんとずっとしゃべってる暇なんてないよ」
「あ、あぁ、そうね。そうだったわ。それじゃ、話は夜にでも聞かせてちょうだい」
「・・・・・・分かった」


 泊まらせてもらう、しかも、食べるものまでもらうのだ。
 何かこの家のために働かないといけないだろう。
 話を聞かせることくらいしてあげなければ。
 今まで、私の住んでいた森であったことを旅で起こったこととして話せば何とか話をあわせることができるはずだ。


「あ、それで」
 ようやくムムの関心は私からそれ、今度はメックの方に目を向けた。
「あんた明日はクアーブの研究所に行くんでしょ?明日朝までにおみやげと、バス代用意しておくから、忘れないようにね」
 ムムがいうと、皿にかじりつくように食べていたノノが顔を上げた。


「あれ?兄ちゃん明日どっか行くの?」
「あぁ、ちょっとした捜し物と、勉強にね」
 メックは少し口の橋をあげて、小首を傾げた。
「ふーん、研究所って難しそうだね。あたしたちは明日も友達の家に遊びにいこっと。ねー」
「ねー」
 ノノとトトは顔を見合わせ、同じタイミングで首を傾げた。


 二人とも肉の汁がついて、口の周りが大変汚らしいことになっている。
 しかしみんな気にしていないようだ。
 この光景は日常茶飯事ということか。


「それで、君はどうするの?」
 子供たちの顔については触れず、ムムは次にイラに話しかける。
「え?・・・・・・えっと、明日には・・・・・・ば、ばあちゃんちに戻ろうと思ってます」
 イラはぎこちない笑みを浮かべ、ムムは怪訝そうな顔をした。


「そうなの?うちは部屋も多いし、それなりに余裕があるから、泊まるときは遠慮せずに言ってね?」
「は、はい」
 イラは目線を泳がせながら返事をした。
 そして、話が途切れたと知ると、また黙々と食べ始める。


「ノノ、トト、今日は何して遊んだの?」
 イラを不思議そうに見ていたムムだったが、少し鼻を鳴らすと、さっさと話題を変えてしまった。
 どうもイラに対する興味はあまりないようだ。
 イラの方こそ人間しかないないところからきた、という物語の参考になりそうなことを口走ったというのに。
 なぜ私にばかり興味を持つのだろう。
 イラのほう髪が奇抜な色をしていて、目立っているというのに。
 私には彼らが惹かれる何かがあるとでもいうのだろうか。
 考えても何も分からなかった。


 ムムたちは極普通に家族間の話をしている。
 今日は何があった、とかそういう話だ。


 私も今までは家族と食卓を囲み、その日一日あったことを話したものだ。
 これが夢だったらいいのに。
 目が覚めれば、いつもの家の中。
 そうであればどんなにいいだろう。


 思わず出そうになったため息を私はどうにか飲み込んだ。
 迂闊にため息でも出してみろ、ムムに何かと原因を聞かれるに違いない。
 私は考えが悲観的になりそうなのを抑え、目の前の家族の話に耳を傾けることにした。
 彼女らの話は私が抱えた問題を忘れさせてくれる。


 それほど穏やかで、平凡だった。

34?G

「あら、森?都市の生まれじゃないのね?」
「あぁ。ずっと森で過ごした」
「じゃぁ、なぜ旅をしているの?目的は?私に手伝えることがあったら・・・・・・」
「母さん!」
 続々と言葉を投げかけるムムをメックが止めた。


「そんなに質問責めにしたらレーヌさんが困ってるじゃないか。いくら小説のネタになりそうだからってさ」
「小説?」
 メックの言葉にイラが顔を上げる。


「私小説家なのよ。家で小説を書いてるの。ただ主婦の仕事をするだけっていうのも退屈じゃない?」
 話を聞くと彼女は冒険小説を書きたいのだという。
 今までも町を魔物から守る戦士の話を書いていたのだとか。
 どうも何かと戦う、という話が彼女は好きらしい。
 そこで私の体験を小説の参考にしたいのだとか。


「ねぇ、森に住んでたってことはこの町みたい生物から守る塀なんて物はなかったんでしょ?」
「もちろんだ」
「じゃぁ、モンスターがやってきたらどうするの?」
「戦うに決まっているだろう」
「みんな?」
「そうだ、私の住んでいたところにいた者はみんなある程度魔物と戦うことができた。子供でもな」


 子供、というところに子供たちは少し反応した。
 そしてメックの方に視線を投げかける。
 しかし何か言葉を発することはしなかった。


「あ、それで、旅の目的は?」
 ムムは子供たちの反応については特に気にせず、話を続けた。
 さて、なんと答えるものか。


「捜し物があるんだ」
「あら、あなたも?」
「そうだ。私は翠の長靴という物を探している」
「赤い羽に、翠の長靴ねぇ。不思議な捜し物」
 確かにそうだ。
 私たちが探すよう命じられたのはありそうでないもの、そんな気がする。


「何か特別な物なの?」
「あぁ。とても特別なものだ」
「じゃぁ、思いでのある品なのね」
 ムムはぼそりとつぶやいた。
 思い出の品というわけではないが、そう思っていてもらった方が好都合だろう。


「それじゃ、機会があったら調べてみるわ」
「よろしく頼む。明日はまたこの町を調べてみるつもりだ」
「あら、じゃぁ、しばらくはこの町にいるの?」
 これは、どう答えたものか。


 明日はメックが赤い羽根について調べるべく、違う町に行くことになっている。
 全員でそれについて行くのだろうか。
 しかしそれだと移動に困るだろう。
 きっと何人は町に残るはずだ。
 それに少年だって、日帰りで帰ってくるだろう。


「そうだな、しばらくはこの町で過ごそうと思っている。ただ、いつ出発するかはわからんがな」
「それじゃぁ、その間はここに泊まっていけばいいじゃない?歓迎するわ!」
 心底うれしそうな声で彼女はいった。
 私としては心の底から断りたかったが、かといって私に明日から泊まる場所などあるのか?


 そういえばあのロザンナという老婆や、ボーニンたちはどうしているのだろう。
 どこか泊まるところを見つけたのだろうか。
 最悪は野宿だ。
 私は別に野宿でもあまり困らないが、服は一着しか持っていない。
 これを汚すのははばかられる。
 万一ロザンナたちがうまくやって泊まる場所を確保していたとしても、私が一人増えれば彼女らに迷惑をかけることになるだろう。


 私がなぜか猫が怖い、というだけのことで、ほかの面々に迷惑をかけるわけには行かない。

プロフィール

yamattulann

Author:yamattulann
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。