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鬼畜と心配性とサポート役 第1章 6話

 入学してから数日。
 ある日のホームルームのときだった。


「それでは今日は生徒会の立候補者を決めたいと思います。」
 帝たちの担任教師、凍静が教壇に立つとそう話を切り出した。


 それを聞いた生徒達はざわざわと騒ぎ始める。
 その声にはどれも明らかな不満が含まれていた。


 生徒会の立候補者を決めたいということは、生徒会の会長や副会長、書記にクラスのうちの何人かが立候補しないといけない。
 どの生徒もこの問題児だらけの学校で生徒会の仕事なんかに関わりたくなかった。


「静かに!」
 凍静は場が冷え渡るような声で生徒達を静めた。


「説明をしなくても皆さんもう理解していると思いますが、この時間は生徒会長、副会長、書記の立候補者を決めたいと思います。」
 凍静はそう言うと、黒板へ会長など3つの役職を書き込む。


「誰か立候補する人はいませんか?」
 振り返った凍静だが手を上げる生徒は一人もいない・・・と思われた。
 が、スッと一つ手が上がる。


「・・・黒さん。」
 手を上げた人物は黒だった。


「あの、質問があるんですけど。」
 黒の言葉に周りの生徒達が必要以上に落胆する。
 ここで黒がどこかに立候補していれば自分がどれかに立候補する可能性は減るし、授業終了時刻もその分減るからだ。


「どうぞ。」
 生徒達の反応は無視し、凍静は黒に発言を促す。


「思ったのですが、私たちは1年生、この学校に入学してあまり間がありません。それなのにいきなり生徒会長に立候補するのっておかしくないですか?やはりそういう役目は2年や3年といった上級生がやるべきでは?」
 黒のいった言葉に生徒達はさっきの態度も忘れうんうんとうなずく。
 中には拍手をしたり口笛を吹くものも。


「静かに!・・・確かに黒さんの言う通りです。ですが本校では学校についての知識や、学年ではなく、立候補者個人の能力値で生徒会役員を決めます。なので、1年生でも例外なく、2年3年の立候補者より優れていると判断されれば、生徒会長やその他の役職に任命されます。といっても、なかなか1年生でありながら、2年や3年の能力値を超えることはありません。ほとんど形だけの立候補だと思っていてください。」
「そう・・・ですか。」
 黒は思った以上にしっかりとした返事が返ってきたことにたじろぎながら押し黙った。


 黒だって面倒な役職にはつきたくはなかったし、できるだけ早く家に帰ってしまいたかったのだ。
 だが、さすが凍静である。
 表情一つ変えず冷静に答えてくださった。
 黒は小さくため息をつく。


「では、改めて。誰か立候補したいという人はいませんか?」
 そう言ったものの、手を上げるものはおらず、どの生徒も凍静や黒板から目をそらしている。
「・・・それでは推薦でもかまいません。誰か意見のある人は?」
 今度はそう質問を変えた凍静だが、すぐには反応が返ってこない。


 だがしばらくすると一人の男子生徒が手を上げた。


 その生徒は少し眺めの金髪を、軽く後ろでくくっており、肌は褐色。
 いわゆるギャル男だ。


 そんな彼の席は帝の隣だった。
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