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鬼畜と心配性とサポート役 第3章 1話

「また呼び出しかよ。」
 有栖が不機嫌そうに言い、ノートパソコンを閉じた。
 3人がヴィルトゥース学園へ入学して早数週間がたつ。
 その短い間にも校長からの依頼として、3人は毎日のように仕事をこなし、今ようやく仕事が減ってきたところだった。


「え?っと、アンケートの回収と集計、グラフ化・・・。うん、これはOK。それからこの意見も通ったし、朝会の挨拶も考え終わった・・・。各委員会もちゃんと仕事してるし、マナーやルールのポスターもできた・・・と。」
 黒はブツブツ言いつつ歩きながらパソコン画面を見ている。


「今日の放課後はようやくゆっくりできると思ったのにな?。」
 有栖は残念そうに小さくため息をついた。


 今3人はいつものように生徒会室へと向かっている。
 と、いうのも授業が終わると同時に生徒会室への呼び出しメールが届いたからだ。


 ここ何日か届いていなかった呼び出しメール。
 そのメールの発信相手はさまざまで、教頭や、各委員会担当の教師などなど。


 そして一番多いのが校長からの呼び出しだ。
 と言っても校長本人が姿を見せたことは一度もなく、現れるのは名前と性別以外不明の赤眼の男「紅謳 羅威(クオウ ライ)」。
 かなりインパクトのある見た目と名前なのだが、不思議と呼び出されたとき以外に彼の姿を見ることは一度もなく、教師たちでさえも彼の存在を知っている人はほとんどいなかった。


「・・・ったく。いつになったら終わんだよ。」
 帝もたいそう不機嫌そうである。
 3人とも生徒会の仕事がこれほどまでに多いとは思っていなかった。


「あの伊家ってヤロー・・・。あいつがいなけりゃ・・・。」
 そう呟く帝からは殺気がたっている。
 有栖と黒はそれを見て心の中で手を合わせた。
(ご愁傷様・・・。伊家よ、さらば。)


                          :


 3人が生徒会室へつくと既に紅謳は部屋に来ていた。
「来たか。」
 彼はソファに座ったまま、3人に早く座るよう促す。


 3人が黙って向かいに座ると、紅謳は話し始めた。
「今回の依頼は薬の密売人の発見。そして薬の抹消だ。」
「ハ?!」
「え?!」
 紅謳の言葉に3人はそろって驚きの声を上げた。


「そんなの生徒会の仕事に関係あんのか?」
 有栖が驚いた表情のまま聞く。


「あぁ。」
 紅謳はこともなげに返事を返し、話を続けた。


「その密売人というのがこの学校の生徒なんだ。」
 と言うと彼はどこからか3枚の写真を取り出し、机の上に並べた。
「あ!!」
「コイツ!?」
 その写真を見て3人は再び驚きの声を上げた。


 写真に写っていた人物。
 一人は気の小さそうな少年。
 二人目は先日壊滅させた不良グループのリーダー、白。
 そして3人目は伊家だった。


「この3人が容疑者だ。君たちにはこの3人に接触し、白か黒か確かめ、薬の仕入れ場所や黒幕について調べてほしい。こちらでも調査は進める。何かあったらここに連絡すればいい。頼んだぞ。」
 紅謳はメールアドレスの書かれた紙切れを写真と一緒に残し、部屋から出て行った。


 普段ならもっと情報はないか聞くところだが、今回は3人とも紅謳を引き止めなかった。
 なぜなら3人はそれぞれ犯人の見当がついていたからだ。


 そして3人はそろって写真を指差した。
「コイツが犯人だ!」
 3人は全員違う人物を指差していた。
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