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鬼畜と心配性とサポート役 第3章 9話

「・・・ん?・・・どこだ?!ここは!・・・おい!テメー、それとそこのおっさん!何しやがった?!」
 一瞬の間のあと、白はワギャワギャ喚き始めた。


「ってかなんだここ?!お前ら目的は何だ?!」
 そう喚きながら白は帝に近づこうとした、その時
「うっせー!!」
 突如そんなどなり声がし、白の横にあった階段から枕が飛んできた。


 反射的に能力を発動したままの手で白は身をかばったため、枕は見るも無残な姿に変わり、中身の羽が舞い散る。
「さっきからワーワーギャーギャーうっせーんだよ!!ぬっ殺・・・おろ?」


「あ、あんたは岩陰先生!」
 階段から降りてきた人物を見て白と帝はそろって声を上げた。
「オメーら意外と息合ってんのな。」
 そんなおっさんのつぶやきは二人には届いていないようだが。


「オメーは副会長!それにやーさんじゃねーか!」
 岩陰先生と呼ばれた若い男は二人を交互に見た。


 彼は頭に鉢巻のようにも見える布を巻いており、こげ茶の髪はボサボサで、片目が隠れてしまっている。
 その瞳は普通の人には見られないような模様が入っていた。
 そして服装はタンクトップに短パンという思いっきり部屋着。


「や、やーさん・・・?」
 帝はなぜ彼がここにいるのかよりも先に白に向けて言った“やーさん”という言葉が気になった。
「知らないのか?コイツは・・・」
「だあぁぁ!!んなこたどーでもいいだろ?!そんなことよりなんであんたがここにいるんだよ!」
 白は男の話を思い切り遮り聞いた。
 帝は白には何か隠していることがあることは容易に察せたが、今はそんなことは気にしないでおくことにする。


「何でここいるのかって・・・。ここが俺の家だからだけど。」
「・・・え?」
 またも二人はそろって声を上げた。


 そしてぎこちない動きで帝はおっさんの方を向く。
「おっさん、そーいや、名前なんていったっけ。」
「おいおい、人の名前くらい一度で覚えろ。竜海だよ、竜海。岩陰 竜海(イワカゲ タツミ)。」


「い・・・岩・・・陰。」
 帝はそこでようやく理解した。
 二人とも苗字が同じである。


「ま、まさか、おっさんって・・・。」
「あ?、コイツは俺の息子だけど。」
 おっさんは困ったような顔で息子の顔を見る。


「ええぇぇぇえ?!」
 おっさんの言葉から少し間を置き、二人は叫んだ。
 次いで
「似てねぇぇぇぇ!!」
 とも叫んだ。


                                  :

「ってわけで、コイツは元捨て子。血のつながりはねぇんだ。」
「あぁ、何だ。じゃぁ似てなくても当たり前か。」
 帝と白は納得したようにうなずいた。


 先生と呼ばれ、そしておっさんの息子と判明したこの男の名は「岩陰 陽(イワカゲ ヨウ)」。
 帝たちの通うヴィルトゥース学園では体育教師をしていて、年は20代半ばほど。
 今おっさんの言ったとおり、彼は元捨て子でおっさんは血のつながりのない育ての親ということだった。

 確かに顔つきも髪も何もかも二人は違う。
 おっさんはそれはもうよれよれといった感じだが、陽は何かカリスマ性というかそのようなものを感じさせた。
 きっと彼も何か能力を持っていて、すごい力を秘めているのだろう、と帝は思う。

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