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鬼畜と心配性とサポート役 第3章 14話

「あんのヤロー!!」
 帝は白に持たせたスピーカーと電波でつながっていた小型マイクを握りつぶした。
 めしゃりと情けない音を立て、マイクはゴミと化す。
「おいおい、いくら帝んちが金持ちだからってそうそう資源無駄にするもんじゃねーよ?」
 有栖がのんびりとたしなめる。


「あなたたち!そんなこと言ってる場合じゃないでしょう?カメラにも僅かながら音声感知機能があったからいいけど、このままじゃ、面倒なことこの上ないわ!」
 黒が頭を抱える。


 3人は今帝宅のメイドが運転する黒い車の中にいた。
 締め切られたカーテンを開けるとすっかり暗くなった空からぽつぽつと水滴が落ちてきているのが見て取れる。
 雨だ。
 そして霞むガラスの向こうには赤々と明かりのついた目立つ建物ホストクラブ。


「ったくしゃーねーな。踏み込むぞ。」
 今度は帝がそのようなことを言い始めた。
「はぁ?!」
 黒は頭を抱えたまま帝の方を向く。


「おんなじこと2階も言わせんな、踏み込むっつったんだよ。このままあいつ一人にゃ任せておけねー。この雨じゃカメラが壊れんのも時間の問題だ。紫園、おまえは警察に連絡して、ここで待機だ。お前はあんな店の空気なんて吸いたくねーだろ?」
 黒はそれはあなたもでしょ?という言葉を飲み込み、ただ黙ってうなずいた。


「よし、そんじゃ、零斗。行くぞ。」
「俺もあんなとこの空気吸いたかねぇよぉ。」
「俺もだ。」
 二人はそんなことを言い合うと車の外に姿を消した。


 水が流れ落ち、ぼんやりとしか見えないガラス窓越しに二人の姿を追う黒。
 そして二人は明るい店内へと消えていった。


 黒はため息をつきながらもケータイを開き、警察へと連絡する。
「もしもし、警察の方ですか?」
 自分でも間抜けだと思うような質問をした後、黒は電話の向こうの相手に話し始めた。

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