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鬼畜と心配性とサポート役 第3章 最終話

「送信っと・・・。」
 コーヒー片手に有栖はパソコンを操作し、マウスをクリックした。
「いやぁ、一時はどうなることかと思ったけど、何とかなったな!」
 そうして有栖はパタンとパソコンを閉じ、にこやかに言った。
 
今有栖は紅謳に渡されていたメールアドレスに報告を送ったところだ。
 


 ホストクラブでは大量の薬が発見され、従業員はほとんど全員連行されていった。
 と言っても既にこのレストラン「でりしゃす」へ逃げ込んでいた一人の従業員と伊家、そしてほとんど不正に店にもぐりこんだ白は無事だ。


「お?い、カメラのデータ回復できたぞ?。」
 するとおっさんが2階から降りてきて、パソコンの画面を見せた。
 そこには先ほど白が写していた映像が。



「残念ながら、お前らが戦ってるとこはほとんど写ってないみたいだ。」
 おっさんはそういうと少し方の古いパソコンを置いた。
 映像は流れていき、白が倒れたところで映像は途切れる。


「あー、だからドアは普通に開けろっていったんだよ。」
 有栖が帝に向かってため息をつく。
「うるせーな。まさかドアの前に突っ立ってるとは思わねーだろ。」
「正しくはドアの数メートル前だ。」
「うっせーって言ってんだろ?」
 帝と有栖が言い合う。


「うー、出ました?。」
 すると今度は店の奥から頭が濡れたままの白が出てきた。
 というのも白は風邪を引きかけていたため、風呂に入れさせてもらっていたのだ。
 ちなみに帝は体についていた水分を微妙な力加減で全部蒸発させ、体温もしっかりと後から上げたのでぴんぴんしている。
 有栖も帝に同じようにしてもらったため、体は暖まり濡れてもいなかった。


「そんで、伊家の様子は?」
 倒れた伊家も不本意ながら帝は同じように乾かしてやっておいたから、冷えることはないだろうが、倒れてから目を覚まさない。


「あぁ、あいつはまだ2階で寝てる。」
「そうか。」
 帝はそれだけしか言わなかった。


「あの、それで、この後伊家君はどうなるんでしょうか?」
 改めて警察と電話している黒の声が聞こえる。
「え?無罪?どうしてですか?密売人はこの人・・・。はい。はい・・・。」
 しばらく相槌を繰り返すと黒は礼を言って電話を切った。


「伊家は無罪だって。警察のほうには後で事情を話に来てはもらうけど、伊家に罪はないって事みたいよ。」
「どういうことだ?」
「さぁ?」
 有栖の言葉にも黒は首を傾げるばかりだ。


「とにかく、その伊家ってヤツは何者かに操られてたんだろ?そんじゃ、伊家に悪いとこない。それでいいじゃねーか。まぁたカウンセリングしてやんないといけないやつが増えたな?」
 近くで話しを聞いていた陽が笑いながら言った。
 その目線は白の元へ注がれている。
 白は黙ってそっぽを向いた。


「さてと、そんじゃ俺のオムカレー一杯食ってけ!・・・有料でな!」
 店におっさんのガハガハ言う笑い声が響いた。


                             :


 後日、密売人の足を洗ったあの従業員はでりしゃすでの雇用が決まった。
 今のところ彼の身にも伊家の身にも危険はない。


 だが、黒幕の正体は結局のところわからずじまいだった。
 きっとあいつだろうとは思う。


 だがいつどこでヤツは伊家と接触したのだろうか?
 謎は深まるばかりだ。
 今はまだ答えが出そうにない。
 いつかすべての答えが出ることを信じ、今のところはまだ動かずにいよう。

「おい、そろそろ店開けるぞ。」
 階下から聞きなれた声がした。


 休みの日ぐらいゆっくりさせろよな。


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