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RAINBOW STORY - 15 Rigmarole -

「おや、キミ達冒険者バッチ知らないのかい? まぁ、それも無理はないか。ここ数年でできた制度だもんなぁ」
 おじさんはぼりぼりと頭を書くと説明を始めた。


「冒険者バッチっていうのは冒険者の証みたいなもんさ。それを持っていれば、こうして宿に泊まる時とか、買い物をするときとかに値段が安くなる、つまり冒険者価格ってことになるんだ。この他にもいろいろと便利ならしいんだが、他のことは俺には関係ないんで忘れちまった」
 おじさんは豪快に笑うと、話を続ける。


「それでな、なんでも最近冒険者が減ってきてるらしいんだよ。まぁ、確かにモンスターと戦ったり、未開の地、誰も行った事のない危険な場所に行ったりするわけだから、数が減るのもわかる。腕に自信のあるヤツならいいんだが、初心者はそうもいかない。冒険を始めたばかりの頃は儲からなくて生活が苦しいんだ」
 おじさんは今度は苦笑いした。


 目の前にそんな冒険初心者がいるんだけどな?。
 そんなお先真っ暗なことばっかり言わないでほしいぜ。


 でもそんな俺の気持ちがおじさんに伝わるはずもなく、おじさんは話を続けた。
「で! 初心者冒険者を助けようと政府が立ち上がった!」
 ぐっと握りこぶしを作り、おじさんはさらに話を続ける。
 本当に話が好きなおじさんだ。


「まず首都に初心者冒険者用の学校を作ったらしい。そこで冒険に必要なことを教えたり、武器の扱いについてや、いろんなアドバイスをしてくれるんだ。そして、料金は格安! 年齢、性別も関係なく、入学できる! そして無事学校を卒業できれば、晴れて冒険者の仲間入り! 冒険者バッチがもらえるんだ。まぁバッチがなくても冒険に支障はないが、あるとないとではずいぶん差があるらしいぜ」


 なるほど。
 余裕があればその学校へ行ってみるのもいいかもしれないな。
 勉強は嫌いだけど、武器の扱いについて教えてもらえることやアドバイスがもらえることは魅力的だし。


「そうそう。それで卒業したらすぐに冒険者として活動を始めてもいいんだが、クランで修行をすることもできるんだ!」
 おじさんのクランという言葉に俺は首をかしげた。
 クラン……?
 そういえばさっきも、森で襲ってきた変な男の話をしたとき、おじさんはクランって言ったよな。
 う~ん、習ったような気はするんだがなぁ。
 いくら悩んでも思い出せない。


 仕方ないので、俺は小声で隣にいたフラウに聞いてみた。
「なぁ、フラウ。クランってなんだっけ?」
 俺の質問にフラウはため息をつき、呆れたような顔をした。


「何回繰り返し教えたと思ってるの? テストにも出たじゃない。まったくもう……」
 フラウは嫌そうな顔をしたが、ちゃんと説明してくれた。


「クランっていうのはね。悪い人を捕まえたり、クランが所属している街を襲うモンスターの退治、街の人の依頼を受けたりしてくれる組織のこと。そこで修行するっていうのは、クランに入って比較的簡単な依頼や、モンスター退治をして、腕をあげるってことだよ。」


 なるほど。
 でも俺たちの村は小さかったからかクランなんていう組織はなかったなぁ。
 ま、要するにそのクランっつーのは、街を守る人の集まりってとこか。
 俺が小さく頷いているのを他所に、フラウは話を続けた。


「大体のクランは街周辺が活動範囲で、悪さをした人も街から遠く離れたところに逃げられると、捕まえることが難しくなってくる。それをクランの代わりに捕まえるのが冒険者の仕事でもあるわけ。まぁそうは言っても、最近は広い範囲で活動する大規模なクランも出てきてるんだけどね」
 フラウはそう言って説明を終えた。


 クランか。
 このことについてはしっかりと覚えておいた方がよさそうだ。
 もしかしたらこの先世話になるかもしれないしな。
 忘れないようにしないと。


 そしておじさんの方はというと俺がフラウから説明を受けている間にも喋り続けていたようだ。
「だから首都へ行くんだったら、学校に入学してみるのをお勧めするよ。それに首都ならいろいろとバイトもあるだろうしな。おぉっと! また悪い癖が出ちまった! すまないな! 長話しちまって!」
 おじさんはまた苦笑いしてぼりぼりと頭をかいた。

>16話へ
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