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Another fantasy ?2?

「僕はウィルス。ウィルス・ラムゼリアだ。君は?」
 店を出て、大通りに入ると彼は言った。
「えっと、僕はケイオス・ニル・ウェグナといいます。ケイと呼んでくだされば結構です。」
 僕は慣れない敬語に舌をかみそうになりながらも言った。
 


 そんな僕の様子を見てウィルスさんはふっと笑うと
「僕もウィルスでいい。それにそんなかしこまった話し方じゃなくていいよ。でも、いきなり親しく話せというのは立場的に難しいかな。まぁ、これから徐々に仲良くなっていこう。」
 そう言って僕の肩をぽんぽんとたたいた。


「は、はい。」
 僕は少し猫背気味になって返事を返す。
 僕はそんなに人と話すのが得意じゃない。
 むしろ苦手だ。
 まぁ、長いこといっしょにいればそのうちに仲良くなれるだろうとは思うけど。


「それじゃ、少し急ごうか。すぐ近くの建物に仲間を待たせているんだ。そこに着いたらその仲間に案内を任すから詳しいことはそれに聞いてくれればいいよ。」
 ウィルスはそう言うと歩くスピードを上げた。


 彼の白いマントが風になびいて翻る。
 その後姿はなんだかとてもかっこよく見えた。
 この人の戦う姿を見てみたい。
 しかし僕のそんな思いはすぐには叶いそうにないことをこの後思い知らされることとなる。


                              :


 しばらく歩き、僕は大通りに面した小奇麗なレンガ造りの建物にたどり着いた。
 看板も何もないその建物に、僕はウィルスに促されるまま入る。

 その中は少し洒落た雰囲気が漂っており、天井には美しく輝く光球がいくつも浮かび、床は綺麗に磨きこまれていた。
 たくさんのいすやテーブル、そしてステージのようなもの、さらに奥にはカウンターが設置されており、カウンター奥にはたくさんのお酒の並んだ棚。
 見た感じバーのようだ。
 それじゃ今は準備中ということで、看板なんかはしまわれているのだろうか。

 それから目を引いたのは建物の小洒落た内装だけではなかった。
 カウンターの前に並べられた丸いすに、細くすらりと長い足を組んで座る少女に僕の目は釘付けだったのである。

 少女といってもそんなに幼いというわけでもない。
 年は16,7くらいだろう。
 僕より1つか2つ年下くらいか。

 そして僕は別に彼女のほっそりとした体型に目を奪われていたわけじゃない。
 僕が見ていたのは彼女の長くとがった耳、そうエルフだということに目を奪われていたんだ。

「クイット。つれてきたよ。」
 僕が彼女の横顔を見つめていると、ウィルスが彼女に話しかけた。
 どうやら彼女はクイットという名前らしい。
 なるほど、いい名前・・・なのだろうか?
 まぁ名前の評価なんてうまくは出来ないがとにかくきちんと覚えておこう。

 彼女はくるりとこちらを向いた。
 長いエメラルドグリーンの髪が揺れる。
 う?ん、エルフってどんな動きでも絵になるなぁ。

「あれ?一人だけですか?」
 彼女はやはりエルフらしいおとなしい性格なのか声は少し小さく柔らかい調子。
けど涼やかできれいな声だ。
 この声で歌なんか歌っちゃうと、もう聞きほれてしまうんだろうなぁ。
 顔はきれいというよりかかわいいといった感じかな。

「そうだ。それじゃ僕は次へ行くから、彼に案内を頼む。」
 ウィルスはうなずき、それじゃ、とマントを翻し急ぎ足で建物から出て行った。
 僕はその後姿をぼんやりと見送る。

「ねぇ、アンタ。ボーっとしてないで早くこっちきなさいよ。」

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