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RAINBOW STORY - 18 The demon's attack -

「うわあぁぁぁ!! 助けてー!!」
「な? 何だ?!」


 俺が着替えをようやく見つけ上着を着ていると、窓の外から声がした。
 あわてて窓へと近寄り、外を見る。


 窓の外では、沢山の人がどこかへ逃げていくのが見え、さっきまで明るかった建物の明かりもほとんどが消えていた。
 何人かの人がこの建物の中に逃げ込んできている。
 俺はこの宿の前がどうなっているのか見ようと身を乗り出した。


 するとジャストのタイミングで上着の中のシャツの臭いが鼻を突いた。
「うぐっ!!」
 ふ、不覚!!
 下に着ていたシャツまで臭い付きだったなんて……!


 俺は妙な声を出し、真っ逆さまに地上へと落ちた。
「うわー! フウ!」
 地面へ激突する直前、聞き慣れた声と名前が耳に飛び込んだ。
 その次の瞬間、体が浮き上がるほどの突風が吹く。


 俺はその風のおかげで何とか尻餅をつくだけですんだ。
「お、俺、生きてる?」
 そう言って俺はほっとため息をついた。


「ため息をついた、じゃねー!! 何でオメーが上から降ってくんだー!!」
 うるさいメガネだな。
 そう思って見上げた顔はとても良く見慣れた顔だった。
 あれ?
 ブラストじゃね?


「あ、みんなどうした?」
 ブラストの横にはリリスとフラウも一緒に立っていた。
 そうか、さっきの風はフラウが風の精霊魔法を使ったのか!
 俺はぽんと手を打った。


「ぽん、じゃねー!! しかもどうした? ってそれはこっちのセリフだろがっ!!」
 そう大声を出し、ブラストはゼエゼエと荒い息をする。


「や、ちょっとあの緑汁のせいで、ふら~ってなって……」
 俺はブラストのあまりの剣幕にたじろぎながらもそう言った。


 そして俺はどう説明すればいいのか迷ったが、とりあえず。
「シャツも洗いたいんだけど」 
「もぅ、フレア! 服のことなんか後でいいでしょ! それより、さっきの悲鳴だよ! もしかしたらさっきの声はフェザー君かもしれないって宿のご主人が言ってたじゃん!」
 リリスが俺を一喝した。


 そうか、さっき部屋で聞いた声は、部屋へ案内してくれたフェザー君かもしれないのか。
 でも、それが分かっているならなぜ、宿屋のおじさんは助けに行かないんだ?


「おじさんは今宿へ逃げ込んできた人の対応でいっぱいいっぱいなんだって。一人の命より多くの命を救わないといけないって……。替わりに私たちに様子を見てきてくれないかって、頼まれたんだよ!」
 リリスは俺の怪訝そうな表情から言いたいことが分かったのかそう言った。
 

 そういう話なら、もちろん協力しようじゃねーか!
 俺は勢いよく立ち上がった。


 重いリュックを背負っていないおかげで体も軽い。
 これなら多少のモンスターには負けないはずだ。


「で、フェザー君は今どこら辺にいるんだ?」
「フェザー君は占い師のレイっていう人の元へお弁当を届けに行ったんだって。そのレイっていう人は、街に入った時に見た占いのテントにいるらしいから、街の入り口の方へ向かって行けばいいはずだよ」
 今度はフラウがそう説明した。


「早く助けに行かないと!」
 リリスがそう声をかけ、俺たちは動き出した。


「宿にはまだそのレイっていう人は来ていないし、宿に逃げ込んできた人も姿を見てないって話だ。たぶんフェザー君たちは逃げ遅れているんだろう」
「それで、宿に逃げてきた人たちの話によると、恐ろしい見た目で、見た途端寒気に教われるようなヤツがいきなり現れたんだって! 冒険者もお手上げでさ! きっとアンデットモンスターだよ!」
 走りながらブラストとリリスが続け様に言った。


 そしてそのブラストの手には見慣れない弓と矢筒が握られている。
 俺がそれを見ていると「この弓矢は逃げてきた冒険者から借りた物だ。いちいち部屋に取りに帰っているヒマはないからな」とブラストが説明した。


「テントはもう少しだ。ここからはあまり物音を立てないよう、慎重に行こう」
 しばらく走るとブラストが言い、俺たちはスピードを落とした。


 ブラストは俺達より数倍速いスピードで音を全く立てずに進んでいく。
 さすが狩りをやっていただけあって、音を立てないように走るくらいはお手の物のようだ。
 残る俺達3人はゆっくりと音を立てないようにブラストの後を追う。


 そしてブラストはテントの斜め向かいにある建物の影に隠れ、テントの周りの様子を伺った。

>19話へ
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