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RAINBOW STORY - 96 Mandarin orange box -

 最初目が覚めた時はかなりぼんやりしていたけど、だんだん頭は冴えていって、今ははっきりとしている。
 ブランから一通り何があったかは聞いたし、そのあとのことは自分の目ではっきり見た。


 で、今扉を抜けた先にあった階段を上っているんだけど、どうにも空気が重い。
 別に誰が悪いってわけじゃないんだけどね。
 先頭を行くブラストさんから何かぴりぴりした空気を感じる。


 でも、そんなことを考えている間にあっさりと階段が途切れた。
 上りきった先にあったのはさっきゴーレムと戦った部屋よりは小さいけど、大き目の部屋。
 その部屋は壁が岩なのは相変わらずだったけど、床は石のタイルを敷き詰めたものに変わっていて、まるで神殿か何かの中みたいだ。


 目線の先にはこじんまりとした台座があり、その上には箱のようなものが。
 遠いし、横の壁にいくつか火の点いた松明があるとはいえ、薄暗くて、台座の上にあるものをはっきりと確認することはできなかった。


「どうやら罠らしきものはないようですねぇ」
 ブランがメガネに取り付けていたレンズをいじりながら言う。
 そういえばさっきもブランは何度かそれをいじっていたけど、結局このダンジョンには罠らしい罠はなかった。


「たぶんここがゴールだね」
 リリスが言い、私達一向は階段を上っていた時と同じペースで歩き始めた。
 近づくにつれ、だんだんはっきりとしてくる、台座とその上の箱らしきもの。


 そして、私は箱がはっきりと目で見えるのを確認して衝撃を受けた。
 いろんな意味で。


 台座に載っていた箱、私は何か豪勢な飾りのされた重そうで、高級そうな箱に鍵なんかかかっちゃってるのかな? とかって想像を膨らましていたのだけれど、見えたのは、ダンボール箱……。


 そう!
 私の目の前に現れたのはダンボール!
 そこには愛媛みかんと書かれており、みかんに顔と手足をつけたキャラクターがにこやかに笑っていた。
 わ……私の世界の、さらに日本の愛媛みかんの箱がなぜここに!!
 なぜファンタジーの世界にこのようなものが!
 私のショックは計り知れない。


 が、しかし、この世界のメンバーがそんなことを知るわけもなく、私の落ち込みようとは裏腹にみんなのテンションは上がっていた。
 さっきまでずっと仏頂面だったブラストさんまでも、少し柔らかな表情を浮かべている。


「よっしゃ! 宝だ! 俺がいただき!」
 フレアがそう言うが早いか楽しそうに駆け出す。
 こんなちゃちな箱なのに君らはおかしいと思わないのか! と心の中で突っ込みを入れるも口に出す気は持てなかった。


 って、しかもなんか今箱動かなかった?!
 小刻みに揺れてるんだけど!
 でも、フレアはそんなことには気づかない。


「お、おい! フレア!」
 ブラストさんの静止も聞かずフレアはダンボールに向かって走っていく。
 が、私達全員予想外のことが突如起こった。


 天井でどたばたいう音や、ねこの叫び声のようなものが聞こえたかと思うと、どこからともなく現れた何か長細いものがフレアめがけてすばらしい勢いで飛んでいく。


「フレア!!」
 リリスが叫び、振り返ったフレアの頬をその何か長細いものが掠めた。
 それは岩壁に突き刺さり、フレアの頬を血が一筋滴る。


「何だ?!」
 何が起こったのか理解できず慌てるフレア。
 壁に刺さったのはどうやら剣のような刃物。
 槍の先に似た形で、剣というには少し変わっているかも。


 そして、その刃物は岩壁に穴を残し、スーッと宙を飛んで元いた場所に戻っていく。
 その刃物を目で追っていくと、不意に私達の目の前に何か黒っぽい塊が落ちてきた!

>97話へ
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