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Another fantasy ? 33 ?

「さぁーあ、皆さん!この広場名物ポップカッシュショー!見ないと損だぁー!!」
 カッシュは大声を張り上げ、道行く観光客たちを寄せ集める。
 何が始まるのか?と、どんどんと観光客たちが集まってきた。
 さすがこのいろんなものが集まるこの広場というだけあって、足を止める人たちはとても多い。
 僕は機械の一番近く、周りの客たちに自慢できるような場にいられることがうれしかった。


「それではみなさーん!これから始めるはこのシアグラード広場名物ポップカッシュショー!」
 カッシュは観客がある程度集まったのを見て、芝居がかった口調で言った。


 ポップカッシュと言うお菓子はこの町以外では知られていないようで、何だそれは?と口々に話す声が周りから聞こえる。
 あんなおいしいお菓子を知らないなんて、人生損してるなぁ、と僕は本気で思った。
 それほどカッシュ特性ポップカッシュはうまいのだ。


「はい!皆さんカッシュという木の実をご存知ですかぁ?」
 カッシュは機械を乗せた台座についていた取っ手を引いた。
 その台座は中が空洞になっており、いろいろと物を収納できるのだ。
 


 そして中に入っているのは大量のカッシュが入った布袋。
 彼は袋を取り出すと台座のふたを閉め、袋から一握りカッシュの実をつかみ出した。
 


 そして取り出した木の実を観客たちに見せながらカッシュは説明を続ける。
「これがカッシュの実。ポップカッシュというのはこの木の実を使ったお菓子なんです。」
 すると周りから、へぇ?、とか、なるほど?、とかいった声が上がり、人々が口々に話し始めた。
「はいはい、皆さんお静かに。」
 そんな観客たちをカッシュはよく通る声で制し、でかでかとポップカッシュ君と書かれた機械の赤いふたを開けた。


「これからお見せするのはそのお菓子作り。もちろんポップカッシュは特別なお菓子ですから、調理もとってもダイナミック!」
 カッシュは手に握っていたカッシュをぱらりと機械に入れた。
 観客たちはおぉ、と歓声を上げこれから起こることに目を輝かせている。
 もちろん僕もその中の一人。
 何回も見たこのショーだけれど、飽きを感じることはない。
 何度見ても本当に面白いんだ。


「では、これから下準備をしましょう!まずカッシュの実をこの「ポップカッシュ君1号」に入れていきます。」
 そう言うとカッシュは何もないところからスコップのようなものを出した。
 いきなりの珍事に観客たちはびっくり。
 今度は歓声と一緒に小さな拍手も起こった。
 


 これは魔法ではなく手品。
 魔法ならいちいち呪文を唱えるなり力を溜めないといけないけど、これはとある仕掛けがあって、チャージなしで魔法を発動しスコップを出したように見えるんだ。


「ではまず一杯。」
 実のつまった袋から木の実をすくい機械に入れる。
 続いて2杯、3倍と入れていき、いつの間にか観客たちも一緒に数え始めた。


 これがカッシュのショーのすごいところ、いつの間にか観客たちもショーの一部にしてしまう。
 僕はこの一体感が大好きだった。
 そして、20杯まで入れたところでカッシュからストップがかかり、カッシュは機械のふたをしめた。


「はい、皆さん!これで準備その1終了!続いては火の準備です!」
 ここで観客達からざわめきがもれる。
 まぁ、火を使うのは機械の様子からして観客たちもなんとなくわかったろう。
 ざわめきの理由は、火を使うショーは危険がつき物だからかな。
 でもカッシュのショーは今まで失敗をしたことが一度もない。
 機械の調子が最近よくないとは言っていたけれど、失敗することは万に一つもないはずだ。


「さぁ、この機械のエネルギーはこれ!力玉です!」
 カッシュはまた何もないところから透明な手のひらサイズの玉を取り出した。
 さすがに観客は同じ手にはそう何度も驚かない。


 でも僕はびっくり仰天した。
 だって、今までのショーはそんな玉は使っていなかったもの。
 火の準備と言っても今までは火の魔法が封じられた玉、ちょうどカッシュが今持っている玉と同じくらいの大きさの玉を機械にセットして、ちょっと大き目の火をつけるっていうだけだったのに!
 僕が一人異様に驚いていると、カッシュがこちらに軽くウインクをした。


 な、なるほど、僕へのサプライズで、ショーに新しいプログラムを追加したんだ!
 あとでじっくり話を聞かなくちゃ!

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