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Another fantasy ? 36 ?

 店に戻り、改めて、瓶やお菓子をつめてもらったあと、とてもニコニコなんてしていられないという状況なのが発覚した。


 そう、すっかり忘れていたけれど、機械はついにふたが外れてしまい、容器のほうも多少傷ついている。
 つまりポップカッシュ君1号が壊れてしまったのだ。


「そろそろ寿命かなと思ってたんだよ。さっきショー開始3週年って行ったろ?あれもほんとでさ。まぁ、本当の記念日は今日じゃないけど。でも、こいつにはショーする前から・・・かれこれ5年間くらいずっとがんばってもらってたんだよ。もう十分働いてくれた。」


 少し悲しげに話すカッシュに僕は店においてあった休憩用のいすを差し出す。
 そして僕も彼の隣にいすを置き、座った。
 なんとなく僕からは話しかけづらく、しばらく黙っておくことにする。
 すると、しばらくしてからカッシュが口を開いた。


「あのさ、力玉っていうのをショーに新たに追加しただろ?それ以前は炎の魔法を封印した玉をあらかじめ使ってたけどさ。あの炎の玉って意外と高いんだ。だから自分で作れないかな?って、思って。ほら、俺学校に通ってたころ、炎の魔法の研究してたろ?それを生かせないかなって思ったんだ。」


 そう、僕とカッシュは冒険者養成学校の同級生なんだ。
 カッシュは学校に通う前からポップカッシュ作りをやっていて、学校に入学してから今のポップカッシュ君1号を完成させた。


 それで、カッシュは店を開くためのお金を稼ぐため、魔法の勉強をし、それをショーにしようと考えたんだ。
 それで、冒険者に必要な武器についての勉強をほとんど捨てて、魔法の勉強に打ち込んでいた。


 彼の頭はカッシュやほかにも植物のことで頭がいっぱい。
 口を開けばカッシュカッシュ言ってたからニックネームがカッシュになった。
 メローという本名を同級生で覚えているのはもしかしたら僕くらいかもしれない。


「それでだ。いつに間にか町の隅に新しい魔法ショップがオープンしてたんだよ。なんて名前の店かは覚えてないんだけどさ、同級生でネアルってやつがいただろ?」
「ネアル?・・・あぁ!魔法科の!」


 僕らの同級生だった「ネアルフィス・サウスト」、通称ネアル。
 彼は目立つ赤毛を三つ編みにし、後ろにたらしていて、後姿は背の高い女の子みたいだった。
 学校の魔法科に通っていて、カッシュも同じ魔法科だったから二人はよく話していたっけ。
 それに二人とも炎が好きだったしね。


「まぁ、ケイは魔法も物理も薬学なんかも、どれもこれもかじってたから、なかなか会う機会も少なかったかもしれないけどさ。そいつがその新しい魔法ショップのオーナーだったんだ!」
「えー!?あいつ店持ったの?!」
 


 そのネアルと言うやつは話すことこそ少なかったものの、いつもなにやら怪しげな笑みを浮かべ、魔法の研究に勤しみ、学校卒業後は放浪の旅に出たとかいう話。
 まぁ、いわゆる変人だ。
 いつの間に戻ってきたのか・・・。


「いやぁ、最初は変わった店ができてるなぁ、と思って興味本位に入ってみたんだ。そしたら黒ローブの背の高い男にいきなり部屋の奥に連れ込まれてさ。ほんと心臓止まるかと思った。でも、その男ってのが・・・。」
「ネアルだったってわけか。」


「そ。そんで、そいつの店で空のちょっと特殊な魔法玉売っててさ。これに自分で魔法を封じれば、何度でも繰り返し使えるとかって話で。何度か使ってみたんだけど、今まで使ってた市販のものより、魔力の容量が多かったみたいで、一気にカッシュ君が痛んじまってさ。」


「そっか・・・じゃぁ、あの力玉っていうのは・・・」
「観客たちの目線を玉に集めて、その間に俺が玉に魔力を送ってたって話さ。まぁ、あんまりネタをばらすってのもよくないと思うけど、ケイならすぐ気がつきそうだし。」


「そうか。そーいう仕掛けか。でもその魔法玉って冒険での飛び道具とかにも役立ちそうだね。」
「だろ?魔法を封じた玉に衝撃を与えれば、封じた魔法が発動するっていう代物だ。強い魔法をあらかじめ封じておけば、いざというときにチャージなしでも、強力なのをガツンとお見舞いできるってわけ。」
「それ便利だねぇ、メイルの顔も見てみたいし、その店に行ってみたいな。」
「お、そっか。まぁ、俺はカッシュ君の修理、それから改造作業とかいろいろあるから一緒に入ってらんないけど、道は教えてやるよ、行ってきな。きっとメイルも喜ぶさ。結構町の外れにある店で、暇そうにしてたから。」


 そしてカッシュに簡単な地図を書いてもらい、早速僕は例の魔法ショップへ向かってみることにした。

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