スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Another fantasy ? 37 ?

 町外れ。
 たくさんの背の高い住居が並ぶ狭苦しい道を抜けた先にひっそりとその店はあった。
 こじんまりとしていて、黒を基調にした佇まい。


 せり出した屋根に「創作魔法ショップ 黒装束のたまり場」と書かれた看板があった。
 ここらでいう黒装束とは攻撃形の魔法使いをさす。
 でも、こんな店の名前だとなかなか一般の人は入りにくいな。


 僕は少し店に入るのをためらったけど、ここまで来てすごすご引き返すのもなんだし、とりあえず中を覗いてみることにした。
 一応僕も黒ローブ着てるし、場違いな人ではない・・・はず。


 開いたままのドアから店を覗くと、薄暗い店内を一望できた。
 人一人通るのがやっとの隙間が左右に伸び、店のカウンターへとつながっている。
 後は、よくわからない大きなモンスターの頭蓋骨とか、中で煙がもくもくしてる水晶玉とか、摩訶不思議な文字がびっしり書かれた布切れとかが所狭しと並べられていた。


 カウンターには今は誰もおらず、カウンター奥の従業員用の通路のようなところからは光が漏れている。
 といってもその通路は幾重にも重なったショールのような布で塞がれていたので通路の奥の様子は見えなかった。
 


 僕は何か面白いものでもないかと、少し店の中に足を踏み入れてみる。
 床は真っ黒い石でできており、ところどころ白でなにやら文字が書かれていたけど、なんて書いてあるかは読めない。
 天井は3つほどの頼りない光球が浮かんでいただけで、ほとんど真っ黒。
 店内を眺めるのに必要最低限の光しかこの店にはないようだ。
 


 もしかしたら今店番をしている人はたまたまトイレにでも行ってるのかもしれない、と僕は考え、とりあえずいくつか商品を見てみることにした。
 もしかしたら何か冒険に役立つ掘り出し物があるかもしれない。
 


 近場にあった棚に近寄り、いろいろと眺めてみる。
 だが何度見てもよくわからないものが多い。
 なにやら毒々しい赤紫の粉がつまった瓶とか、からからに干からびた木の根っことか、得体の知れない液体につけられた何かの目玉などなど。
 


 一体これらは何に使うんだろう。
 呪いの道具だったりして・・・・。
 うわ、自分で考えて鳥肌が立った。
 


 カッシュのやつ、よくこんなところ一人で入って行けたもんだ。
 ・・・いや、待てよ。
 


 ここがカッシュの行った店だと100%言い切れるのか?
 
もしかしたらカッシュが地図に一本道を書き忘れたかもしれない。
 ここらは細い道がたくさんあってどれがどの道かいまいちわからなかったし。
 


 僕の情報はカッシュに口で教えてもらったのと簡単な地図だけなんだから、100%間違えていないとは言い切れない。
 こう考えると不安はむくむくと大きくなっていった。
 


 少し遠いけど、一度カッシュのところへ引き換えそうか。
 いや、もう帰ろうかな。
 よければ覗いてみようかな?っていうくらいだったし。
 誰もいないんならここに特に用はない。
 どんないいアイテムがあってもこんなにごちゃごちゃしていたんじゃ何がどこにあるかわかったもんじゃない。
 それにここにあるほとんどが得体の知れないものだし。
 


 そうだそうだ、こんな不気味な場所早く出よう。
 僕はうんうんとうなずき、出口に向かってくるりと踵を返す。
 


 が、その瞬間、がしりと腕を何かにつかまれた。

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

yamattulann

Author:yamattulann
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。