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Another fantasy ? 38 ?

 あんまりにも驚くと声なんて出ないものだ。
 僕は驚きで息が詰まり何も言えない間に、すごい力で腕が引っ張られ、つまずいてこけてもなお引っ張られ続けた。
 


 僕はここで死ぬのかと涙がにじんできたとき、腕から背中に何かやわらかいものが触れ、急に明るい場所に出る。
 顔を上げるとそこにはショールのような暖簾。
 


 そして呆然と引きずられるままいくと、部屋中真っ白で何の模様もないところへ連れて行かれ、ようやく僕は自分を引っ張っていたものがいるほうを振り返ることができた。
 振り返った先にはフードを目深にかぶった黒ローブの長身の人間が。
 


 顔を確認しようとすると、目の前に経つ人物が急にしゃがみこみ、視線を僕に合わせた。
 ローブの影できらりと光る朱の目。
 つりあがった口から覗く犬歯。


「ひやあぁぁぁぁ!」
 ようやく僕は声を出すことができた。
 が、僕はまったく驚く必要がなかったことを次の瞬間思い知る。


「やっぱ、ケイじゃぁないかぁっははははは!!相変わらずビビりだなぁ、へぇっへっへっへっ。」
 昔よく聞いた変な笑い声。
 そして無造作に取り払ったフードから見える赤毛。


「ネアル!!」
「けっけっけ、ひさしぶりぃ。」
 やつは笑いながら手を後ろに回し、長い赤毛をローブの外に出した。


「わ・・・髪長いのは相変わらずなんだ。」
「へへへ、魔を操る者からしたら当たり前だべ??」
「・・・だ、だべ・・・。」


 昔っから変なやつだとは思ってたけど、ここまで変なやつだったっけ?
 さっきから無意味に変な笑いを連発するし。
 それにこいつこんなに釣り目だったっけ?
 ものすごい悪いやつみたいな顔してるぞ。


 僕が首をかしげながら、ネアルの顔を見ていると、とっとっと、と言う足音が上から響いてきた。
 あ、この店って2階があるんだ。
 確かカッシュはネアルがこの店のオーナーだって言ってたけど、一人でやるのは大変だろうしね、きっと誰か別の従業員を雇っているんだろう。


 僕は部屋の入り口に顔をむける。
 足跡はどんどんとこちらに近づいてきていた。
 きっと今ネアルが変な笑いを連発していたから何事かとやってきたんだろう。
 すぐに足跡が間近まで迫り、誰かがここにやって来た。


 そして、覗いた顔に僕は再び声も出ないほどの衝撃を受ける。

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