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RAINBOW STORY -27 Strange woman -

「ヤァ!!」


 いきなり黄緑色の髪をした女の人が喋った(目線は遠くを見つめたまま!)。
 なんだか変な声だ。
 あまり女性らしくない……まさか!
 お、男?!


「……キミ、アマリ変ナコトハ考エナイヨウニ。」
「え?!」
 彼女は私の考えていることが分かるような口ぶりだ。
 表情に出てたかな?


 さっきまでどこか遠くを見つめていた彼女の目線はいつの間にかしっかりとこちらを向いている。
 ……変な人だけど、あまりそういうこと考えるのは失礼だから、ここは聞きたいことだけを聞こうか。


「あの~、つかぬ事をお聞きしますが、ここどこですか?」


 ……。


 ……。


 …………。


 …………無視?


「ココハ……」
「うわ!」
 彼女はまたさっきのようにいきなり話し始めた。
 何なの、今の間は!


「ふぁんたじーノ世界ノ入リ口デス」
「はぁ?!」
 ……私はどこか体に不自由なところのある人の学校にでも神隠ししてしまったのだろうか。
 この髪色、目線、さっきの間、そしてまるで機械が話しているかのようなぎこちない喋り方。
 これはきっとそうに違いない。


 さっさと逃げようか……いや、でも出口が分からないし……。
 他に行く当てもないからもう少しだけ話を聞いておこうか。


「アナタハふぁんたじーノ世界ヘ行キタイト願ッタ。ダカラ招待シタンデスヨ?」
「えぇ?!」
 なぜこの人は私の願望を知っている?!
 ただの偶然にしては何かおかしい。


 まさか本当にここはファンタジーの世界の入り口……?
 いや、まさか、そんな……。
 でももし本当にファンタジーの世界に行けるのならこんなに嬉しいことはない!


「トイウわけデ、アナタノ持ッテイル物ヲ1ツダケ、向コウノ世界ヘ持ッテ行ケルノデ、コノ中カラ選ンデクダサイ」
 うろたえる私を他所に彼女は勝手に話を進める。
 何か持っていく物を選べ?
 彼女がそう言った次の瞬間、私の目の前は光に包まれた。
 思わず眼を瞑るってしまう私。


 しばらくして眼を開けると、彼女の前の教卓の上には見慣れたファイルが置いてあった。
「これは……私のバッチファイル!!」
 そのファイルは紛れもなく私のコレクション、バッチを詰め込んだファイルだった。


 そのファイルには特にお気に入りの選りすぐりのバッチが入っている。
 なぜこれを見知らぬこの女性が持っているのだろうか?


「っていうか、選べって一つしかないじゃないですか!」
 私はいろんな疑問が浮かんだにもかかわらず、まずそう言った。
 もっと重要な質問をすればよかったといった後に後悔したけど。
 というよりかこの人に対して私は敬語で話すべきなの?


「……ダッテ、アナタハふぁんたじーノ世界ヘ行クナラ、食料ヤ水トカヲ含マナイ場合ハ絶対ばっちヲ持ッテ行クッテ思ッテタジャナイデスカ」
「何で知ってるの?!」
 これはもう偶然という一言では片付けられない。
 完全にこの人は私の考えていたことを知っている!


 私は急に言いようのない不安に襲われた。
 でも、ここで引いたらダメだ!
 出口が分からないし、大体ここにはチャイもいる!
 私が逃げ出してしまってはチャイがどうなってしまうか分からない。


 私はさっとバッチのファイルを取る。
 そして彼女の横に回った。


 思った通り彼女は私が動いても目線、そして表情すら動かさない。
 今思えば喋っている時の口の動きもなんだか変だった。


 もしかして彼女はよくできた人形か何かで、後ろに誰かいるのでは?!

>28話へ
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