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もうひとつの幻想 2

「それで今日の仕事は?もったいぶってないで早く話してよ。」
 今日朝起きると、ハーブはいつの間にかなにやら仕事を引き受けてきていた。
 そして港に行くと私を引っ張ってきただけで、いまだに仕事の内容を聞けていない。
 今歩いている通りを抜ければ、広場に出て、そこを抜ければもう港だ。
 そろそろ目的を教えてくれたっていいだろう。


「う?ん・・・。まぁ、そろそろ教えてあげたっていいか。」
 ハーブは軽く腕組みをして自信たっぷりな笑みを浮かべた。


「今回は本当に面白い仕事だよ!それは・・・海中探検!」
 ハーブがあまりに大声で宣言したものだから、通行人たちが後期の目で私たちを見ながら通り過ぎていった。
「ちょっと!声がでかい!」
 私はハーブの口を手で塞ぐ。


「というか、海中探検って具体的には何をするの?仕事なんだからただ海に潜ってくればいい訳じゃないでしょう?」
 私が聞くと、ハーブは力いっぱい私の手を引き剥がし、ふくれっつらを作った。


「そりゃぁ、仕事は仕事であるけどさぁ・・・。もうちょっといろんなことに楽しもうよ!そんな堅物にならずに!」
 また“堅物”・・・か。
 最近ハーブが私に不満を持ったとき真っ先に出てくる言葉。
 どうも私は石頭というか、融通が利かないところがあるようで、ハーブはそれが不満なようだ。


「まぁ、いいか、こんなとこで言い争っても仕方ないし。最近ここらで海底洞窟が発見されたんだ。」
 ハーブは歩く足を止めずに、そう話を切り出した。


「その海底洞窟は、この町のとある団体が、遠隔操作できる潜水艇で、海を探索していたとき、偶然発見したんだけど、洞窟を発見したことに気をとられて、運転を誤っちゃったらしいのね。それで、潜水艇が岩にぶつかっちゃって大破。それで大部分は船で引き上げられたんだけど、どうしても細かい部品までは人の手を使ってじゃないと拾えないらしくて。それで今回はその散らばった部品を探してくることなんだ。」


 そして後からのハーブの補足説明によれば、部品をすべて拾う必要はないそうだ。
 ただ、赤く塗装された小さな部品がとても重要なものらしく、まだ5つ見つかっていないらしい。
 なので、その部品を5つ、そして、他にも拾えるだけの部品を拾ってきてほしいとのこと。


「なるほど。・・・それでどうやって海にもぐるの?私、特に特別な準備はしていないけど。」
「ふふん、もちろん方法は考えてありますよん!」
 ハーブはそこでいたずらを思いついた子供のような笑みを浮かべた。

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