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RAINBOW STORY - 101 Return -

「フ……フレア?」
 リリスがポツリとつぶやいた。
 振り返ると目に大粒の涙をためたリリスの顔。


「あ……私の、せいで……」
 私がフレアたちを無理に押しのけたりしなかったら……、ちゃんとポヨの言うことを聞いていれば、フレアたちがどこかに飛ばされることもなかったのに。
 私は罪悪感から思わず泣きそうになった。



「う、フレ……」



「うあっ?!」


 リリスがうつむいて顔を覆ったときだった。

 私の後ろから聞きなれた声がしたのだ!
 


 振り返るとそこにはフレアとレイさんが立っている!
 私は驚いて目を見張った。 

 二人が姿を消してまだ一分と経っていないんだもの。


「あ!!」
 リリスは涙を急いで隠し、今度はブラストさんが声を上げた。
「フレア! お前、もう帰ってきたのか!」
 ブラストさんは思わずそう言ってしまったようで、なんとも間の抜けた表情をしている。
 同じく私も開いた口がふさがらなかった。
 思案に暮れる時間もなく、彼らは帰ってきたのだから。
 


 そしてブラストさんの反応を見たフレアはというと少しムッとした表情を浮かべた。
「ブラスト、お前ってヤツは! 少しは心配してるだろうと思ってたってのに! こっちは魔王一味に襲われたりなんかしてて大変だったんだからな!!」
 フレアはそう言うとブラストさんの顔に人差し指を突きつける。
「いや、心配する時間も……なかったもんで」
 顔の高さまで両手を上げると、ブラストさんは少し嬉しそうな顔で言った。


「ったく、ほんと大変だったんだからな! なぁ、レイさん!」
「……うん」

「ほんとほんと。大変だったぁ~」

 レイさんがうなずくと同時に、子供っぽい声が聞こえた。
 わたしたちの間に静かな間が空く。

気づけばさっきまで何もいなかったレイさんの隣に、緑色のポヨポヨしたやつが浮かんでいた。

「あ、また出た! こいつは一体! もしや、新種のモンスター!?」
 それを見てブランが一人ノートを取り出し、ものすごい勢いで何かを描き始めたけど、それ以外は全員固まってしまっている。

「お、おまえ……よくも!」
 最初に硬直状態が解けたのはフレアだった。

 フレアはすぐにでも殴りかかりそうな勢いでポヨの元へと踏み込むけど……
「あ! 魔王!」というポヨの言葉に思わずよそ見してしまう。
 そして、よそ見してしまったのはフレアだけでなかった。

 相変わらず何やら書いているブラン以外は、全員つられてあらぬ方向を見てしまう。

「ちゃーんす!」
 ポヨの声が聞こえ我に帰ったときにはもう遅い。

 既に私の足元には魔方陣ができあがっている。

「あ……」
 逃げる間も、別れを告げる間もなく、私は光に飲み込まれた。


>102話へ
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