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RAINBOW STORY - 108 want to strengthen -

「な?!」
 レイシアさんの手の上に乗っている物、魔石を認識するや否や、ブラストが短く声を上げる。
 その手にちょこんと乗っかるその石は、日の光を受けて綺麗な青色に光りとても綺麗だ。
 しかし、その石の形が通常ではありえない形をしている。


「ね、ねこボン型じゃねぇかっ!!」
 モンスターでも見るような目で石を睨みながらブラストが言う。
 そう、その石はねこボンの頭のような形をしていたんだ。


「そうよ。これをあんたが持って生まれてきた。それは紛れもない事実」
 特に何の表情も浮かべず話すレイシアさんとは裏腹に、ブラストはかなりのショックを受けたようだった。


 今日は本当にたくさんの出来事が起こる日だ。
 今日が終わる頃には俺たち、特にブラストはどうなっているんだろう?


「とにかく、この魔石はあんたの物よ。あたしの誕生石も一緒にそのまま持っておけばいい。私は急いでウェルトを追わないといけないから」
 レイシアさんはそう言うとブラストの手に石を押し付け、無理やり握らせる。
「いい? あんたはこれからきっと大きなことに巻き込まれると思う。けど、無事でいてよ。逃げてもいいから、必ず無事で……ね」


 レイシアさんは呆然とするブラストの頭をぽんぽんとたたくと、ブラストに背を向け俺たちの方を向いた。
「ブラストをよろしく。フレア君、リリスちゃん」
 レイシアさんは優しく微笑む。


「それじゃ、行くわ」
 レイシアさんはブラストを軽く振り返り、そっけなく言うと、腰巻のポケットから何か筒状のものを取り出し、宙に放り投げた。
 何かがきらりと光り、次の瞬間、筒が真っ二つに割れ、筒の中からまばゆい光が漏れる。


 しかし、その筒から放たれた光は一瞬で消え去った。
 その光と一緒にレイシアさんの姿もなくなっている。


「……姉貴はいつの間にかバケモンになってたみてーだ」
 さっきまでレイシアさんが立っていた場所を見つめ、ブラストが苦笑いを浮かべる。


 さっき筒が割れる寸前に見えた光は、レイシアさんが抜いた剣の煌きだった。
 でも、俺には剣を抜いた瞬間と収めた瞬間は早すぎて見えていない。
 修行をすればあんなふうな抜刀ができるものなのか、と想像してみるが今の俺じゃ到底身に付きそうもない技だ。


「さすが……ジャッジの一員というだけありますね」
 ブランも俺の後ろで感嘆の声を漏らした。


 やっぱり世の中もっともっと強い人がたくさんいるんだ。
 俺もいつかその強い人の中に入ることができるような、いや、そんな人たちを追い越すような英雄になりたい。
 有名な冒険者だっていうリリスの父さんや、小さいころ母さんが話してくれた俺の父さんのような強い力を持った人に。


>109話へ
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