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RAINBOW STORY - 39 Capital -

 私は戸惑いながらも路地から出た。


 薄暗がりにいた私には日差しが眩しく、思わず顔をしかめる。
 ようやく慣れてきた目で辺りを見渡し、その光景に私は声も出なかった。


 目の前には巨大な城が聳え立っていたのだから。
 テーマパークにあるような城なんて目じゃない。
 ゲームなんかでも何度か見たけど、それだって比にならない。


 周りを見れば私のように驚いた顔で城を見上げている人が少なからずいた。
 どうやらこの世界に住んでいる人でも、驚くべきものらしい。


 それでなんとなく安心して、私はこれからどうしようかと辺りを見た。
 城に見とれるのは後にして、とにかく今はこれからのことを考えよう。


 しばらく辺りを見回していると少し離れた所に立っている看板に目が留まった。
 遠くて細かいところまでは分からないが、どうやら地図が書いてあるようだ。
 私は早速地図に駆け寄る。


 が、そこに書いてあったのは摩訶不思議な文字の羅列。
 し、しまった、文字ついてあのスライムに言っておくのを忘れた……!
 私はここに来る前のことを思い出し、目を覆う。


 でもそれは仕方ないか。
 それにチャイを見つけさえすれば、元に戻れるはず……。
 チャイを見つけるには確かどこかの冒険者チームに入ればいいと言ってたっけ。
 チームに入ってからどうすればいいかはわからないけど、まぁなんとかな……「あ……」そういえばここは日本語が通じるのだろうか。
 文字がこんな調子なのだから、言葉が通じないのでは……。


 私は改めて、看板の不思議文字を見る。
 すると、端に書いてある小さな文字に目が留まった。


「……え、英語……?」
 なぜか隅の方に英文字が書かれていた。


 『Welcome to capital [airu-su].』


 ようこそ……は分かるけど、後はなんて書いてあるんだろう?
 きゃぴたる?
 あいるーす?
 一体これは何という意味だろう?


「あの、ちょっといいですか?」
 私が首をかしげていると不意に後ろから誰かに話しかけられた。
 振り返ったところに立っていたのは……


   :


「でぇけぇぇぇぇぇ!!」
 俺は腹の底から声を出すと城を見上げた。
 通行人たちが驚きながら通り過ぎていくのも気にならないほど、その城に見入ってしまう。


「おい、フレア! 口閉じろ! 口!」
 ブラストが周りの様子を気にしながら俺の背中を叩く。
 俺はようやく開いた口を塞いだ。


「ほら、城に見入るのもいいが俺達は城に用はない。早いとこ怪しい馬車がいないか、村人達を見ていないか、情報を集めるぞ!」
「その前にさ、荷物置いていかない? 特にフレアはその荷物だと動きにくいでしょ?」
 フラウが俺の背負った巨大なリュックを見た。


「……まぁ確かに……」
「それじゃ、宿を探そうよ! ガイドブック出して!」
 リリスがブラストに手を差し出す。


「いや、そのガイドブックなんだが、俺の家にあったもので、数年前のものらしいんだ。つまり、店の入れ代わりが激しい首都ではほとんど意味のないものといえる」
「え! じゃぁ……」
「ねぇねぇ! あそこに地図みたいな看板があるよ!」
 ブラストとリリスが話している間、周りの様子を見ていたのか、フェザー君が少し離れた所を指差した。


 確かにそこには何か地図のような絵が描かれた看板が立っていて、その前には誰かが看板を眺めているのが見える。


「おっ! でかしたフェザー君! 早速見てみようぜ!」
 俺はフェザー君と一緒に看板前へと急いだ。
 

 するとちょうど看板を見ている人が邪魔で地図が見えない。
 ちょっと避けてもらおう。
「あの、ちょっといいですか?」

>40話へ
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