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Another fantasy ? 60 ?

「こ・・・怖かった。なんか泥のお化けみたいなのが追いかけてきて・・・。」
 シーが肩を上下させながら少し震えている声で小さく言った。
 きっと走っている途中で振り返って見てしまったのだろう、あの泥のお化けみたいなヤツを。
「もう大丈夫だよ、きっと・・・。」

 僕はシーの背中をぽんぽんとたたきながら言う。


 だがしかし、周りは変わらず薄暗いので油断はできない。
 僕はシーを離すと、新しく大きめの光球を浮かべ、部屋全体を照らしてみる。


 すると、さっき見た泥のお化けに変わった泥の塊の代わりに、葉っぱや草などが隅に積まれているのが見えた。
 まだ水分があり、きちんとした緑色をしているところを見ると、その草は最近取って来たものであろうことが伺える。


「この草はいったいなんだろう?」
 僕はしゃがみこみ、積まれた草を掻き分けてみるが、中には何もなく、本当に草がおいてあるだけ。
 僕はため息をつきながら立ち上がった。


「あれ?これなんだ?」
 そこへ、シーが何かを見つけたような声を出す。
 振り返ると、僕の後ろの壁の前に立つシーの姿があった。


「どした?」
 僕がシーに近寄ると、シーは少し横によける。
 そしてシーがさっきまで立っていて見えなかった壁に、なにやら窪みができているのがわかった。
 その窪みは僕の腰辺りの高さにあり、少し気づきにくいところにある。


「ねぇ、これ指輪かな?」
 窪みを覗き込むとシーも横からそこを覗く。
 そしてシーが指差したのは、窪みの中にちょこんと置いてある指輪らしきものだった。


「うん、指輪じゃないかな。」
 僕は首をかしげながらも、うなずく。
 なぜこんなところに指輪が置いてあるんだろう?
 指輪は花のような飾りがついており、シルバーの花びらの中心には黒っぽい石がはめられている。
 その石の黒はなんだか禍々しいもののような気がして、触ってはいけないような気がした。


(ねぇ、バリア・・・キルアでもいいんだけど、この指輪どう思う?)
 僕はふと天使と悪魔のことを思い出した。
 さっきまでずっと黙りっぱなしで二人のことはすっかり忘れていたんだけど、もしかしたら何か知っているかもしれないと思って聞いてみたのだ。


(え?あ、えっとねぇ?。確かに触らないほうが無難だと思うよぉ。)
(あれキルア?)
 てっきり何かとうるさいバリアが文句を交えながら返事をするだろうと思っていた僕だったけど、返ってきた声はキルアのものだった。


(いやさ、今バリア、ちょっとぴりぴりしててさ。神経研ぎ澄ませてるっていうか。私は何もないんだけど、バリアはなんか感じるみたいだね。)
(何か感じる?)
(うん。まぁ、何かわかったら話しかけるからさ。今は仲間を探すのに専念しなよ?。)
(あ、あぁ、わかった。)


 何かを感じるとはいったいどういうことだろう?
 もしかしたらこの奥には予想もしないようなモンスターがいるとか?
 たとえばドラゴンとか・・・はないか、ここ狭いもんな。
 じゃぁ、突然変異で巨大化したモンスター?
 あ、それともかなり強い恨みを持ったアンデットモンスター?
 死神とも称されるレイス・・・とか?


「ケイ?」
 僕が一人で考え込んでいると、シーが不安そうな声を出した。


「あ、あぁ、ごめん。ちょっと悪魔の方に話聞いててさ。やっぱ触らないほうがいいんじゃないかって。」
 僕はあわててその場を取り繕う。
 バリアが何かを感じているということについては、今は黙っておいた方がいい。
 もしかしたら勘違いか何かで何もいないかもしれないし。


 今はキルアの言ったとおり、リクとブレイズの捜索が先だ。

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