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RAINBOW STORY - 40 Sober glasses -

 俺が話しかけた女の子は、モンスターでも見るような顔をしたまま横へ避けた。
 一体何にそんなにも驚いているんだろう?
 俺達が不思議に思っていた時。


「あ、そこの人達!」
 いきなり後ろから話しかけられた。
 俺達はくるりと振り返る。
 女の子も一緒に振り返ったのが横目でちらりと見えた。


「もしかして首都初めてですか? 見た目からして冒険者を目指しているように見えるのですが」
 俺たちの後ろに立っていたのはきらりと光るめがねが印象的な青年だった。


 見た目からして歳はブラストくらいだろうか。
 白に近いグレーのボサボサ頭に、真っ白で裾の長い服。
 そしてグレーの長ズボン。
 顔はと言うとメガネの反射で目の部分が見えず、どこを見ているのかいまいち分からない。


 服装と顔の印象の薄さから彼のことはすぐ忘れてしまいそうだ。
 町ですれ違ったとしてもまず気づかないだろう。
 要するに彼はとても地味だった。


「ハイ、首都は初めてです」
「まぁ冒険者を目差しているってほどでもないですけど」
 フラウとブラストが彼の質問に答えた。


「そうですか……。でも冒険者バッチって知ってます? あれがあったら冒険にとても便利ですよ?」
「あぁ、バッチについては知って……」
「バッチ?!」


   :


 私はバッチというう単語を聞き、つい反射的に聞き返してしまった。
 慌てて口を押さえたけど、もう遅い。


「おや? やはり冒険者バッチが必要なようですね! 学校へ入学して卒業できればもらえますよ! そうだ、自己紹介がまだでした。ぼくはブラン・クレヴァンスというもので、今冒険者学校で教師をやっています。まぁ教師といっても助手みたいなものですが」
 ブランと名乗った彼は苦笑いを浮かべた。


「はぁ……」
 私は生返事を返す。
 なんかかなり強引なセールスマンみたいな口調だ。
 ボーっとしてたらあっという間に身包み剥がされそう。


「では、ついてきてください。冒険者学校へ案内してさしあげますから! あ、道中の店の案内なんかもするので、ついて来て損はないですよ。学校では街の地図も無料で配布していますし」
 いつの間にか学校へ行く方向に話が向かってしまっている。


 私はついていくのになんら支障はないのだが、私のせいで巻き込まれてしまった彼らはどうするのだろう?
 どうやらブランさんは私が彼らの仲間だと思っているようだし。
 かといって、あまり年上の人とは話したこと無いから話しかけ辛いなぁ……。


「まぁ、案内は受けたいし、冒険者バッチについても聞いてみたいしな……。案内を頼もうか」
 私が一人で考え込んでいるとメガネをかけた青い髪の男の人が頷いた。
 どうやら案内を受けるようだ。


 よかった、これでこの街についての話が聞けるよ……。
 でも案内が終わった後どうしよう?
 お金も持ってないし、この世界については何も知らないし……。
 どこかの冒険者チームに入れって言ったって、なかなかこんな奇抜な人たちに話しかけていく勇気はないよ~。


「あの~、そこのアナタ、行きますよ?」
 私が考え込んでいると不意にブランという人に話しかけられた。


 気づけば他の人達と私の間はかなり開いている。
 どうやらかなり遅れをとったみたいだ。
 この間にも他の人達は何やら話しながら先に進んでいる。


「あ、ハイ、スイマセン」
 私は慌てて後を追った。

>41話へ
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