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Another fantasy ? 68 ?

 通路はとてつもなく長く感じる。
 歩けど歩けど果てが見えない。
 道中何度か泥モンにも遭遇した。
 でも運よく泥モンの姿を発見したときにはすばやく窪みに隠れることができたので、戦闘にはなっていない。


「少しペース上げるか?」
 不意にリクが振り返り、小さな声で言った。
 リクは少しイラついたような表情をしている。
 さっきから同じことの繰り返しだもんな。

 イライラするのもうなずける。



 もう泥モンも慣れたもので、怖さもほとんどなかった。
 なので、そんなに足音を気にしなくても、泥モンが来ればすぐに逃げることができるだろうし、ペースを上げてもいいんじゃないだろうか。
 ボクは黙ってうなずき、シーも同じようにうなずいた。


 それを見てリクは少しうれしそうに笑うと、僕らは歩くペースをぐっと上げた。
 といっても、さっきまでゆっくりと歩いていたのが、普通に道を歩くくらいのペースになっただけ。
 それでも、ペースを上げた分、ゴールの近づくスピードも上がったってことで、少し希望が持てた。


 が、そんな希望もすぐに打ち壊される。



 というのも少し進んだところにまた大きな泥モンの背中が見えたからだ。
 しかも足音を殺さず普通に歩いていたものだから、泥モンが僕らに気づくスピードも早かった。
 しかし、慌てない慌てない。
 またさっきみたいに窪みに逃げ込めばいいのだ、と3人そろって辺りを見回すが、窪みが近くにない。


「ケイ、道戻って!」
 シーが小さな声で言う。
 僕は黙ってうなずくと元来た道を急いで引き返した。
 どこかに窪みはないかと探すがなかなか見当たらない。
 どんどん後ろに迫る泥モン。


 僕らはついに走り出した。
 しかし窪みがどこにも見当たらない。
 そういえばペースを上げる少し前辺りから、ちらほらあった窪みの姿がぜんぜん見えなくなっていた気がする。
 まさかこのあたりには窪みがないのでは?
 そんな嫌な考えが脳裏をよぎる。
 


 すると突然
“ウォオオォォォオォオォオ!!”
 という叫び声が辺りを木霊した。


 それはこの道に入る前シーと二人で聞いたもの。
 さらに最初聞いたときはどこか遠くから聞こえていた声が、今はすぐ真後ろから聞こえた。
 まさか、この泥モンが叫び声の正体?
 他のやつが叫び声なんてあげていなかったところを見ると、もしかしたらこいつが泥モンたちのボスなのかもしれない!



「うぎゃああぁぁ!!ケイー!!もっと早く走れねーのか!!」
「む、無理だー!アーマーが・・・重ひぃ!!」
 僕はこのときはさすがに、プレートと腰に下げた剣の存在を恨んだ。
 だんだん息切れがひどくなり足が前に進まなくなってくる。


「も、もう、ダメだ・・・。」
 僕は見るからに走るスピードが落ちた。
「ケイー!!」
 リクとシーが悲痛な叫び声をあげる。
 後ろの二人は僕よりもっと身軽だし体力もあるんだろうけど、僕はもう無理だ。
 本当は二人を先に行かせたいのだけれど、道が狭すぎてそれももう無理だ。


「ケイー!!!」
 再び二人が叫び声をあげたのと、僕が道にへたり込むのは同時だった。
 もう既に体は泥だらけだから、体に泥がつこうがどうだろうが、もうどうでもいい。


 疲れた。

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