スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Another fantasy ? 80 ?

「もしかしたらその声って俺かもしれないっすわ。」
 僕らは思わず顔を見合わせた。
 一体彼は夜な夜な何を呻いているというのか。
 悩みとかあるんだろうか。


 というか彼には口が無い。
 どうも魔力を使ってうまい具合に話しているようだけど、どういう仕組みかは定かではない。


「実は俺、魔力集めやすい体質なんですよ。」
(そりゃ、魔王だもの。当たり前でしょーに。)
 彼が言う言葉にバリアが鼻を鳴らすが無視。


「それで最近分かったんすけど、どうも俺寝てる間に魔力を貯めすぎないよう、うまいこと消費してるみたいなんすよね。」
「というと?」
「つまり寝ている間に魔力を音に変えてるみたいなんすよ。音ならあまり害もないからってことなんすかね。」


「んじゃ、こいつを連れて出りゃぁ、依頼解決ってことかぁ?」
 リクが拍子抜けしたような声を出した。
 確かに僕としてももっと何かあるのかとか思ったけどさ。


 まぁ、十分冒険したし、危険にもさらされたし、早いとこ帰って休みたい。
「んじゃ、帰るか?」


「あ!ちょっと待って!ラムザに帰る途中広場に寄っていいかな?」
 この古井戸へ向かう途中広場を通ったのを僕は思い出した。
 確か昨日僕の勝ってきていたポップカッシュはバリアに食べられてしまったんだ。
 ついでにポップカッシュを買って帰ろう。


「ちょっと寄りたい店があるんだ。」
「店ぇ?でも俺たち全員泥っ泥だぜ?いいのか?」
 そういえばそうだ。
 僕は体を見下ろし、みんながみんな、頭から足の先まで泥だらけであることを思い出した。


「あぁ、だいじょぶっすよ。泥の扱いは任せてください!」
 すると後ろに浮かんでいた手がまたいい音を立てて指を鳴らした。
 すると僕らの体についていた泥が全部からだからさらさらと落ちていくじゃないか。


「おぉ!君すごい!」
 僕がほめると彼はうれしそうにもじもじと指を絡ませた。
「んな、魔王ですもん!これぐらい、できて当然っす!」
 彼は単純だし、魔法を使うと怖いが根はいいやつのようだ。


「あ!そうだ、ちょっと取りに行きたいものがあるんで、少し待っててください!」
 と言うと彼はふっと目の前から姿を消した。
 そして驚く間もなくまたふっと現れる。


「何取りに言ってたの?」
 僕が聞くと彼は動きを止め、少し間を空けた。
「・・・後で言うっす。」
 僕は別にそんなに気になる事じゃなかったので、それ以上は聞かなかったけど、後ろのリクは何か気になるようだった。


 しかしそんな僕らの様子は気にせず、彼は元の調子に戻る。
「よし!そんじゃもう一発!移動しますか!」
 彼がさっき僕らの泥を落としたときと同じように指を鳴らし、僕らは井戸の外へと出た。
 


 こうしてようやく僕らは日の射す広い場所に出られたんだ。
 


 そして僕らが最初に言った一言、それは
「石畳万歳!」

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

yamattulann

Author:yamattulann
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。