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もうひとつの幻想 26

 なんとがめつい!
 リクの報酬くれ発言により、彼以外全員がむっとした顔をした。
 


「な、な?んて、冗談ですよ!」
 私たちの表情を確認するやいなや、ははは、と彼は若干ひきつった笑いを見せる。
 もし少しでもこちらが報酬を何か出す素振りを見せたらそれに食いつくつもりだったのだろう。
 まったく、何という奴だ。


 こういう奴が一番に仲間を裏切るのだ。
 彼とはほとんど付き合いがなく、顔見知り、という程度。
 彼は本当に信頼が置けるのだろうか?
 まぁ、今回の相手はモンスターなので、裏切りを心配する必要はないが。


「俺なら前でモンスター相手に戦えますよ?どうです?」
 にやにやと何か恩着せがましい笑みをたたえて彼は言う。


 私は彼の姿を眺めた。
 細身、ひょろひょろしている。
 こんなのが前で戦えるのか?


「へへ、見た目で判断しちゃいけませんぜ」
 彼は今度は手を揉みだした。
 何だか悪徳商人のような奴だ、と私は思った。


「まぁ、いないよりかいた方がいいんじゃねぇ?」
 フロートが頭の後ろに手を回し、どこ吹く風、といった様子で言う。
 もう少し話に参加しろ、と私は思うが、フロートの言うことはもっともだった。
 確かにメンバーは多い方がよい。 
 多少信頼の置けない相手ではあったが、一応仲間である。  


「そうだな、まぁ、いないよりかはマシだろう」
 ついてくるなら好きにすればいいじゃないか。


「あざぁーっす!そんじゃ好きにさせてもらいますんで」
 彼は再びへへへと含み笑いをすると、2階へと駆け戻っていった。
 モンスター退治に使う道具でも取りに行ったのだろう。


「じゃぁ、私たちも準備しますか!」
 ハーブが言うと私たちが使った食器をますたーが片づけ始めた。
「カウンターはますたーに任せて、私たちは早速出発することにしましょう!」
 珍しくフローラが号令を掛けるようにして、私たちは各自2階の自室へと戻り準備を始めた。

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