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もうひとつの幻想 41

「どうもスカッシー大量発生の原因はハウリナちゃんだったみたい」
 グルーモの上でハーブはそう話を切りだした。


 あの後私は一人ユナさんの研究所へとひたはしった。
 街は先ほどの竜で大騒ぎ、研究所も例外ではなかった。
 ただ、街の人とは違いユナさんは竜が本物ではないと気づいていた。
 ユナさんたちが騒いでいたのはどのようにして巨大な竜の姿をした炎を出したのか、そして誰がそのような魔法を使ったのか、ということだ。


 私が研究所に行くとユナさんは研究所の入り口で部下たちにあれこれと指示を出しているところで、私はすぐさま面会できたわけだ。
 私達がスカッシーを片づけてきた旨 ――― もちろん面倒事を避けるためフローラの魔法のことは伏せた ――― を伝えると、すでに許可は出しているから行ってきなさい、とのこと。


 そして安心してラムザに向かいかけた私をユナさんは引き留め、何やら裏がありそうな笑顔で、帰ってきたらスカッシーをどのようにして退散させたか詳しく教えて頂戴ね、そう言った。
 ユナさんの追求から私は逃れられる気がしない。
 洞窟から帰ってきた後は質問責めにされること請け合いだ。
 あぁ、恐ろしい。


 ちなみにどうにかラムザに帰ってきた頃には、ハーブは先にラムザに帰ってきており、私もすぐに冒険の準備を始めた。
 そしてなんと、気を利かせたますたーが食料やキャンプ用品を準備してくれており、私はありがたくその行為を受け取ることにし、海へと出たわけである。


「原因がハウリナちゃん?」
 話を戻そう。


 スカッシー大量発生の原因がハーブがいうにはハウリナちゃんの仕業というのだ。
 5歳の女の子が何故、どうやってモンスターをかき集めたというのだ。


「ルビーが先にユナさんの所へいってもらった時さ、私達はハウリナちゃんからどうにか事情を聞いたんだよ」
 ハーブはハウリナちゃんから聞いた話をこと細かく教えてくれた。
 


 ユナさんから聞いていたが、最近のハウリナちゃんのお気に入りの場所は広場。
 彼女はそこにあるとある店の常連になったらしい。
 そこの店ではお菓子を売っている店で、ほとんど毎日そのお菓子を食べ、とあるひたまたまそのお菓子片手に海岸を訪れたんだとか。
 そして偶然そこに一匹のスカッシーが。
 本物のモンスターをみるのが初めてだったハウリナちゃんは試しに持っていたお菓子を、そのスカッシーに投げていたんだとか。
 するとスカッシーはそのお菓子がお気に召したようで、喜んで食べたらしい。
 それをみてハウリナちゃんも大喜び。
 その後毎日そのお菓子片手に海岸へ通うようになったんだとか。
 


 そして毎日お菓子をやっているうちに、スカッシーの数は増えていき、普段は人気が少ない時にしかいないスカッシーもハウリナちゃんが持ってくるお菓子を一つでも多く食べるため、常に海岸へとどまるようになってしまったらしい。
 ハウリナちゃんは独自にスカッシーについて調べて、彼らを相手に魔法の特訓や戦闘訓練など身になることをいろいろとやってはいたらしいが、お菓子代だって毎日大量のスカッシー分となるとバカにならない。
 それに毎日からだにつけてくる臭いでユナさんに勘ぐられ、私達にスカッシーを片づけるようユナさんは依頼したのだろう、と言うことだった。


「なるほど、ハウリナちゃんがね。彼女大丈夫?スカッシーはほとんど全部私達が海に帰してしまったけど」
「かなりショックみたいだった。でも私にはあまり時間がな空ったから、後はフローラやクイットに任せて、ラムザに帰ったんだ」
「今ハウリナちゃんたちは?」
「確かユナさんちにみんなで行くっていってたよ」


 何か悪いことをしてしまったような罪悪感を少し感じたが、これも街のためだ。
 もし例の洞窟内に街に危険を及ぼすようなものがあれば、女の子一人のために時間を費やすわけにはいかない。
 でもフローラたちがついているのなら安心だろう。
 きっと任せておいて大丈夫だ。

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