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RAINBOW STORY - 114 Purpose -

「しかし、勇者とかって言われても、一体何すればいいんだ?」
 ブラストは珍しく不安げな顔を浮かべている。


 確かに勇者と一言に言われても、一体何をすればいいのかわからない。
 最終的に魔王とかその辺の奴を倒せばいいんだろうが、今の実力のままじゃ奴らを倒すのは無理だ。


「とにかく勇者仲間を集めるべきなんじゃないかな。あと剣も集めなきゃ」
「剣?」
 それはどういうことだ?
 勇者には剣も用意されてるってことか?


「そう、勇者にはそれぞれの色に対応した剣があるんだ。魔王を倒すにはそれがないといけないんだってさ」
 人事のような口調で彼女は言った。
 神サマは世界が滅んでもいいとでもいうのか?
 もう少し親身になって考えてくれてもいいのに。


「いやぁ、私ももっと協力したいのは山々なんだけど、私伝説がまさかほんとだとは思ってなくてさ。ほとんど勉強しなかったから」
 なんだ、親身になってくれていないわけじゃなく、知っていることが少なかったのか。


「神サマでも勉強するのか?」
 何となく親近感を覚えるな、それは。
「まぁね、神サマともなればいろいろ勉強しないといけないことがたくさんあるんだよ。もう、頭パンパン」
 一体神サマが普段何をしているのかわからないが、とても大変なのだろう。
 きっと俺にゃ無理だ。


「とにかく、私は一旦上に帰って、伝説について調べてくる! なんか分かったら言いに行くよ!」
 上?
 それって天ってことか?


「俺たちはずっとここにいるわけじゃないぞ。まだ旅を続けるつもりだ」
「ったく、神サマをなんだと思ってるんだい。君たちの場所くらい目を瞑ってても分かるさ」
 なるほど、神サマは特定の人の場所はたちどころに分かるのか。
 さすがだな!


「そんじゃ、私はここで失礼! さらばっ!」と彼女は羽を羽ばたかせ、ふわりと宙に浮き上がった。
 先ほどのように空から明るい光が伸びてきて、彼女はその光の中を飛んでいく。
 この入場退場シーンだけは立派だなぁ、と思いながら俺は去っていく彼女を見守った。


「で、これからどうするんだ?」と言ってみたが、何か忘れている気がする。
 リリスやブラストが首を傾げたところにブランが「あぁああぁ!!」と叫んだ。  


「何だ、どうした?」
 ブラストが眉間に思いきりしわを寄せ、ブランを睨む。
 どうも勇者に任命されたせいで、相当機嫌が悪い様子。


「今の今まですっかり忘れていましたけど、私たちがここにきたのは、学校修復の費用を稼ぐためじゃないですか!」
 ブランの言葉で、俺たちの間に衝撃が走った。
 みんなが一様に青ざめた表情を浮かべる。


 そうだった。
 俺たちは魔王襲撃で壊れてしまった冒険者学校の修復をするための金を稼がないといけなかったんだ。
 そのためにこの島にきたというのに、話がどんどん変わっていって、今や勇者がどうだのという話にまで展開している!


 さっき試練の洞窟とかいう場所に宝があるという話だったが、結局その宝もアイルが捜していたねこボンだったし。
 このままでは手ぶらで帰ることになる。
 そんなことになれば、学校に残っているフラウ達に合わせる顔がない。


「ど、どうしよう。ここまで来て何もなしって……」
 リリスが不安げな表情を浮かべた。


>115話へ
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