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RAINBOW STORY ? 130 Beelzebubs' means

 ブラストがじっとぽよの顔を見る。
 ぽよはそんなブラストの視線から顔を逸らすようにうつむいた。


「どうも魔王一味は勇者の剣が封印された魔石を手中に収めようとしているようだ」
「なんだって!!」
 つまりは魔王を倒すための武器がその魔王の手にあるという事か!


 こればかりは俺がいくらバカでもすぐにとても大変なことだとわかった。
 このままでは魔王に太刀打ちできなくなってしまう!


 そしてさっきまで、居心地悪そうにもじもじしていた青年が口を開いた。
 よく見れば彼は俺たちと同じくらいの年じゃないか?
 丸っこい髪型なんかが少し幼く見えるけど、背もそこそこ高いし。
「人伝に話を聞くよりかは、実際に体験した本人に話を聞いた方がいいって彼に話をしてくれるよう呼ばれたんだけど・・・・・・」
 妙な服の彼はちらりとぽよを見ると、ブラストに話をしてもいいかな?と視線を走らせた。


 ブラストは相変わらずむっつりした表情でうなずくと立って話すのもなんだろうと椅子を勧めた。
 彼はありがとう、と頭を下げ、入り口近くにぽつんと置いてあった椅子に腰掛けた。


「ぼくは、この学校を修復する費用を稼ぐため、とあるクエストにでたんだ」
 彼はそう話を切りだした。
 彼の話は、だいぶかいつまんで話したようではあったが、かなり長かった。
 俺たちが冒険にでたのと時を同じくして、彼とその仲間達もクエストを受けるべく旅だったらしい。


 そして彼が向かった先はアンデットの巣窟と化した町。
 そこで彼らはアンデットモンスターの退治をするのが仕事だったそうだ。
 アンデットと戦っているところも彼は話したそうにしていたが、その話は魔王一味とは関係なかった、ようで、彼はクエストの中身についてはほとんど話さなかった。
 
俺としては、彼の冒険団も気になったので、もしこの後時間があれば彼の話を聞いてみたい。
 


 そして、事件は彼らが仕事を終えようとしていたときに起きたらしい。
 アンデットモンスターは廃墟と化した町近くに突然できた城から湧いてでてきていることが発覚し、彼らはその城に向かったんだとか。
 


 そしてその城にいたのが、フリルのたくさん付いたドレスを着た、奇妙な女だったそうだ。
 もしかしたらそれはこの学校に魔王とともに現れた女と同一人物かもしれない。
 そいつも確か豪勢なドレスを着ていた。
 


 そして町の人たちをアンデットに変えたのがその女。
 彼女は今この話をしてくれている彼の古い友人を連れ消えてしまったらしい。


 そしてここからが重要なのだが、アンデットを退治してほしいというクエストを出してきたのがもともとその町に住んでいた青年で、彼はアンデットと化した町の人々を救うべく、何度も城の中に潜入したことがあったという。
 
そのとき城の地下で巨大な魔石を見つけ、その石の中に何かが入っていたというのだ。
 クエストをクリアしてもらった暁にはその石を報酬として進呈しようとしていたところ、ドレスを着た奇妙な女性が姿を消したのと同じようにして、その魔石も跡形なく消えてしまっていたらしい。


「まさか、その石って・・・・・・」
 フラウが青年の顔とぽよの顔を交互に見た。
「例の剣が封印された石と見てほぼ間違いないだろうね」
 フラウの言葉に応えたのは青ぽよだった。
 彼はフラウの顔を少し見た後、青年に視線を向けた。


「まだ驚くべきはこれからだ、話の続きを」
 青年は少し青ざめた顔でうなずき、再び口を開いた。


「実はその町、橙の勇者縁の地、らしいんだ」
 俺たちは全員不安げな顔をつきあわせた。
 心臓の動悸が激しくなる。
 まさかその勇者の情報を消すために町一つ壊滅させたのか?


 町全体を腐敗させるなんて、魔王は計り知れない邪悪な力を持っていることが受け取れた。
 そんな奴に俺たちは対抗できるのか?
 俺は今まで感じたこともないような恐怖を感じた。


「町にあった文献なんかはずべて燃やされ、手がかりになりそうな物はもうなかった。唯一生き残った子がいたんだけど、今彼女には声が発せなくなるような強力な呪いがかけられているらしい。話が聞けない状況なんだ」
 どこまでも魔王一味は先を読んだ行動をとっているらしい。
 この一室は重苦しい沈黙に包まれた。


「君、ありがとう。もう行ってもいいよ、その子のところに行ってあげるといい」
 ぽよが優しげな視線を彼に投げかけた。
 そのことはきっと唯一の生き残りだという子のことだろう。


 青年は小さくうなずくと、席を立ち部屋を後にした。

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