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RAINBOW STORY ? 143 Get on the monster

「そんじゃ、こいつらに乗っていかへん?これもうちらも行き先は一緒やしな!」
 言うが早いかランは近くにいたモンスターにひらりとまたがった。
 モンスターは少し暴れたが、ランはがっちりしがみつき、ぺちぺちと背中を叩いて大人しくさせる。


「ほれ、あんま難しくないで!みんなも乗ってみたらええよ!」
 そんなランを見て、ブラストはため息をつき、リリスやフラウと俺は顔を見合わせた。


「まぁ、確かに行き先は一緒だしな。俺たちが止めなかったらこい面は持ち主のところに戻らなかったかもしれない。乗るくらいいいだろ」
 俺がそう口にすると、フラウはにっこり笑った。
「そうだね、乗せてもらうくらいいいでしょ」


 フラウはすっかり元の調子に戻ったらしく、ブラストの横を抜け、少し小柄なモンスターの背に乗った。
 そいつは大人しい奴だったのかフラウが載っても落ち着いている。
 リリスも、少し不安そうな表情をしていたが、手近な小さいモンスターの背に乗って落ち着いた。


 そして俺はというと、例の大きな背中の彼を見た。
 人一倍大きいそいつはなかなかに乗り心地が良さそうだ。
 彼も俺を見上げ、乗れよ、とでも言うように、うなずいた。
 少し不安ではあったが、俺はその背にまたがった。
 彼は暴れもせず、かなり安定している。


「おいおい、みんな乗るのか」
 ブラストが俺たちの様子を見て、少しいらだったような口調で言う。
 俺は前方を指さし、ブラストの方まで歩み寄った。


「ま、誰も怒ったりしねーって!」
「そそ。歩いていくより早く持ち主に返せるんや。誰も文句は言いひんって!」
 ランはにかにかと笑い、「リ・エルダムへ!」とモンスターに号令をかけた。


 途端ランを乗せたモンスターは走り出し、背に誰も乗ってない奴らもそれについて走り出す。
「あ、待て!」
 ブラストは走っていく一匹の背中にひらりとまたがり、そのまま勢いに乗って走り去ってしまった。


「なんだよ。あんな嫌そうな顔しといて結局乗るんじゃねぇか」
 俺がぶうたれると、リリスが俺の横にやってきた。
「ま、ブラストはああ見えて、結構場に流されるタイプだからさ!」
 リリスはにこりと笑い、「GO!」と一声かけ、去っていくランやブラストたちの後を走っていった。


「さぁ、私たちも早くいかなきゃ、おいていかれちゃうよ!」
 フラウもモンスターに号令をかけ、走っていった。
 風になび
くフラウの長い髪をぼんやり見ていると、彼が、バウ!と吠えた。


「あぁ、わりぃ、俺たちもいくか」
 俺が声をかけると彼は満足そうに鼻を鳴らしかけだした。


「うわ!ちょっ!はえぇよ!!」
 彼は予想以上に速いスピードで走り出し、危うく俺は舌をかみそうになる。
 先を行っていたフラウやリリスを軽く追い越し、最初に走り出した、モンスターの一団に早くも追いついた。
「おい、フレア!あんま調子に乗るなよぉぉぉ」というブラストの声を背後に聞きながら、俺はいつの間にかランと並んでいた。


「ほほぉ、フレア。うちとやる気?」
 ランがこっちを見て不適な笑みを浮かべる。
 見るとランの乗っているモンスターも意外と大柄、たくましい体つきをしている。


「いや、別に俺は・・・・・・」
 俺は別に早く走りたい訳じゃない、俺が乗ってるこいつが飛ばしまくっただけなんだ!
「ふふん、えぇ度胸やね!うちに勝とうなんて、100万光年早いわっ!」
 ランはべちんと、モンスターの背中を叩き一気にスピードを上げた。


 森の木々がどんどんと後方に流れていき、道に誰か人がいたらどうしようと思いながら俺は彼の背中にどうにかしがみつくほかなかった。
 コツをつかめば、片手だけでも乗っていられるのかもしれないけどまだまだ慣れてないし、このスピードだ。
 両手を使ってしがみつくのでいっぱいいっぱい。


 しかし彼はそんな俺にお構いなしに、またもスピードを上げた。
 完全に頭に血が上っている。
 ラン、いや、正確に言うとランが乗っているモンスターと勝負する気だ!


 俺は長い間、そう、町に到着するまで、そのままのスピードで揺られていた。

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