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BLACK BIRD 第2章 ?1?

 目を開けるとそこには明かりの消えた蛍光灯の付いたコンクリート造りの天井があった。


 頭の中がかなりぼんやりとしている。
 横たわる体の下にあるのは固い地面。


 何でこんな床で寝ているんだろう?
 ここは布団の上じゃない。
 自分の家ですらない。
 ふかふかとした草むらの上でもない。


 ここは私が通っている学校だ。


 そこまで考えて私は全てを思いだした。


 頭の中でさっきまで自分見ていたものが一瞬で思い出され、それに関連して、普段の暮らしでは到底体験できなかった経験の数々が頭の中をかけめぐる。
 これが走馬燈というものなのかな。


 私はむくりと起きあがった。  
 見ると私から少し離れたところに、今までずっと一緒に過ごしていたクラスメイトたちの姿が。


 双子女の子、夢中 悠(ゆう)、無兎(むう)は私の親友。
 今は仰向けに倒れていて、静かな寝息をたてている。
 そしてその二人からもう少し離れたところには海谷(かいたに)龍の姿が。
 彼もまだ意識は回復していないようだった。


 そして私は目を瞬き、自分の服装を見た。
 私の頬を汗が伝う。
 私の服装は元に戻ってなどいなかった。


 :


 私、黒鳥 飛鳥(くろとり あすか)は数週間前、この教室にいたところ、不意に鳴り出した謎のチャイムの音により、いや、もしかしたら原因は音ではなくて別のものだったかもしれないけど、私は気を失い、気づけば異界の地へやってきていた。
 その世界にはモンスターが存在し、魔法の力があり、機械も発達していて、まるでゲームの中の世界のようだった。


 そしてその世界で私は親友の零亜(れいあ)にあった。
 中西 零亜、彼女は私が学校で倒れてしまったときそばにいて、不可解な表情をしていた。 
 私が意識を失う直前、彼女は笑っていたのだ。


 しかし彼女に会う度、私は最終的に気絶してしまっている。
 情けないことだが、本当に私はあの世界で零亜と会っていたのか判然としない。
 しかし、彼女が何かを知っているであろう事ははっきりしている。
 とにかく彼女を捜さないことには話にならないだろう。


 :


 教室の窓から見た外はどんよりと曇っていて、今にも雨が降り出しそうな雰囲気だった。
 外には急ぎ足で歩み去っていくスーツ姿の男の人や、柄物の傘を差したおばさんが学校の前を通り過ぎていった。


 窓にもたれ、教室の中をゆっくりと見てみたけれど、私を含んだ4人の生徒以外人っ子一人いない。
 普段は騒がしい学校内もしんと静まり返っていた。
 人の気配がしない。


 最初目を覚ました時は、どこにも移動していないような気さえした。
 だって私たちは異界にいた間もこの学校そっくりの建物で生活していたのだから。
 でも外の景色や車の音でここは元の世界なのだと分かった。


 それにしても、他の生徒や、先生たちは一体どこに消えてしまったんだろう?
 気がかりなことはいくらでもあった。


 そしてその気がかりな事のうちに服装の問題がある。
 私が異界へと飛ばされる前は、この世界にふさわしい、極ありきたりな格好をしていた。
 それが今は向こうに行ったときに変わってしまった不可思議な服装のままでいる。
 これは一体どういう事なんだろう?


 この世界で過ごすのに全く必要のない武器までもそのままで、腰に巻かれたベルトにナイフは変わらず残っている。
 この格好で外に出たらかなり目立つし、恥ずかしい。
 それにこんなナイフなんてぶら下げていたら警察に連れて行かれてしまうだろう。


 とにかく、みんなを起こして、相談し合った方がいい。
 もう十分一人で考え込む時間はとったし。
 そう考え、私はみんなを起こしにかかった。


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