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BLACK BIRD 第1章 -13-

「それではこれから実戦を始める!」
 ふよさんの声が草原に響いた。


 昼ごろ。
 ふよさんは言ったとおりの時間に学校へ帰ってきた。
 ちょうどそのとき、みんなの機械の設定が終わり、機能の使い方を覚えたところだった。
 と言ってもやはり私以外の人もまだ使えない機能が多かったのだが。


 そして、私たちはふよさんと家庭科室へ行き、昼食をとった。
 家庭科室にはすでに食事が用意してあり、ふよさんはもう食事を取ったらしい。
 そこで私たちは昼食を取りながら他の道具の使い方を教わった後、外に出て実際にモンスターと戦ってみることになったんだ。


 それでやっぱり私の持っていた目玉飾りの棒は魔法の杖のようなものだったようで、それを使えばより強い魔法が使えるらしい。
 でも慣れないうちは使わないほうがいいだろうということで今回の実戦では使わないことになった。


「では私がモンスターを出すからそれと戦って。あ、モンスターは幻影だから攻撃を受けてもダメージはないけど、本当に戦っているつもりでがんばってね。」
 ふよさんがそう言うとふよさんの前の空間が陽炎のように揺れ、次の瞬間骨でできたドラゴンのようなモンスターが出現した。


 そいつは足や手が短く寸胴。
 背中に羽も生えているが小さくその大きな体を支えられるのかわからないような大きさだ。
 そんな見た目でもドラゴンはドラゴン。
 見上げるほどのその巨体は私たちをビビらせるには十分だった。


「ひえぇ・・・。」
 思わずそんな情けない声を上げる私。
 他の人も怖そうな顔をしているが、海谷はそうでもなかった。
 相変わらず何を考えているのか分からないヤツだ。


「それではまず、海谷君と黒鳥さん。あなた達が戦ってみて。次に残った二人に戦ってもらうから、よく見ておいてね。」
 そう言うとふよさんは私と海谷に手招きをした。
 私はビビりながらも前に出る。
 ぎろりとにらんでくるドラゴン。
 といってもそいつに眼球はないのだが。


「それじゃ、準備はいい?」
 ふよさんの言葉に普通にうなずく海谷と多少腰が引け気味の私。
「じゃぁ、はじめ!」
 私の返事は待たずにふよさんはそう言った。


 とたん今までおとなしかったドラゴンが動き出す。
 そいつは大きく息を吸い込むと火の息を吹き出した!
 さらりとよける海谷。
「うぉわぁーー!!」
 が、私はそう声を上げたがそれだけで、うまく動けない。
 何とか全身に当たるのは防いだが、左足に炎が当たってしまった。


「おぉーっと。黒鳥足に炎が当たってしまったーぁ。これは痛いぞぉー!これでは動くことができないぃー!」
 そんな私の様子を見てふよさんが急に実況を始めた。
 だがその言葉に感情はなく、棒読みである。
 こえーよ!
 心の中でそんなツッコミを入れ私は立ち上がろうとしたが・・・。


「・・・あれ?立ち上がれない・・・・!」
「幻影相手でも緊迫感を持ってもらうために痛みはなくても攻撃を受けた部分は動かなくなりますので。」
 ふよさんが私の表情を見てそう答える。
 なんやてー!?


 そんな私をちらりと海谷が見る。
 ・・・お姫様抱っこをされたときのことを思い出した。
 私は反射的にぶんぶんと頭と手を振る。
 そんな私の不可思議な行動は気にせず海谷は任せとけと言うようにグッと親指を突き出すと長刀片手にドラゴンへと突っ込んでいった。


 ドラゴンは海谷にパンチを食らわそうとするが海谷はそれをするりとよける。
 そうして攻撃をよけながら海谷はドラゴンの前に来ると大きく飛び上がった。
 能力の一つなのか海谷はありえないくらい高く飛び、悠々とドラゴンの頭上を越える。
 そして長刀をドラゴンの頭に叩きつけた!


「グアアァァアアァ!!」
 ドラゴンはそんな叫び声を上げ頭を抱える。
 なんだかかわいそうなくらい痛そうだ。
 海谷はドラゴンの後ろに着地し、さらにドラゴンの足をなぎ払う。
 ドラゴンはまた叫び声を上げひざをつくとあっけなく倒れた。


「おぉーっと、海谷、ドラゴンの弱点をつきさらに連続攻撃だぁ!!これには耐えられない!ドラゴンは倒れてしまったぁぁ!!」
 相変わらずの棒読み口調でふよさんはそう言う。


 ・・・私は・・・何もする間がなかった・・・。
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