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Another fantasy ? 85 ?

「俺は、ありとあらゆる魔法を知っている。もちろん全てではないが。とにかく、それを使えば、だいたいのことは調べがつく」
 いくらか緊張が解けたような声でネアルは言った。


「ふ?ん、そうか」
 リクもなにやら軽い調子でうなずく。
 しかし僕だけは相変わらず思うように身動きがとれない、いや、とりづらい。


「それで俺は旅に出ようと思う。君、リクといったな。護衛を頼みたい」
 予想外の言葉に僕は驚いた。
 しかしリクの方がもっと驚いている。
 当事者なのだから当たり前だ。


「な、何で俺?」
 自分の顔を指さしながらリクは信じられないといった風に聞いた。


 確かに護衛というにはリクは細身すぎる。 
 もっといかつい強そうな人が護衛には向いているんじゃないか?
 というかネアルに護衛は必要なのかな。


「これは依頼だ。これに君を選んだ理由は今は関係ない。君が答えるべきはこの仕事を受けるか、受けないかのどちらかだ。どうする?」
 相変わらずネアルの表情は伺えない。
 リクの方へ視線を移すと、彼は眉間にしわを寄せ、悩んでいるようだった。


「時間がない。この仕事のチャンスは一度きりだ。俺はすぐにでも街をでる。ただ報酬ははずもう」 
 その言葉にリクがはじけるように反応した。
 報酬という言葉に目を輝かせるリク。


 僕としてはやめておいた方がいいような気がするけど、なにもしゃべれない。
 それに僕がなんと思おうと決めるのはリクだ。
 なにも言わずに本人の判断に任せるのが一番いいかもしれない。


「わかった、やるよ。」

 絞り出すような声でリクはいった。

 そこでネアルが何か言おうとする気配がしたけれど、その前にリクが再び口を開いた。



「それで報酬なんだが、おまえの店にあったものに俺が探している物があったんだ。買うには高すぎるからな、報酬の代わりにそれをくれねぇか?」
 リクの言葉にネアルはしばし押し黙り、その後かすかにうなずいた。
「いいだろう」
 するとリクは満足げにうなずいた。


「それならすぐ出発だな! 準備してくっから待っててくれ」
 リクはどこか嬉しそうにかけだしあっという間に、階段を上っていってしまった。


 その姿を見送り、視線を前に戻すと、いつの間にかネアルが目の前に立っていた。
「わ」
 ネアルは僕より頭一つ分ほど背が高い。
 僕は彼の顔を見上げた。


「ケイ、薄々気づいているんだろ?」
 僕は目を見開いた。
「え、なんのこと?」
「誰がこんな状況にしているのか、だ」
 気づけば僕の口だけは自由に動くようになっていた。


 ただ体はより拘束が厳しくなった気がして、全く動かない。
 ネアルはふっと笑い声をもらし首を振った。


「まぁいいさ。俺はこれからしばらく旅にでる。店の方はおまえが連れてきた奴らに任せてあるから」
 これこそ、だから何?だ。
 もっとネアルは僕に言うべきことがあるのではないか?
 さっきから起こっている異変について、とか。


 ネアルの様子を見る限りでは少なくとも僕やリク以上の情報は持っているはずだ。
「カッシュのやつにも俺はしばらくいないと伝えておいてくれ」
「う、うん」
 ネアルは本当に別れを言いにきただけなのか? 


 あたりが暗く、雨が降りしきり雷がなるようなこの悪天候が僕を疑い深くさせた。
 何か普通でない。
 マオ君の言っていただれかの意志、それはネアルのものなのか?

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