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Another fantasy ? 89 ?

「船旅っていいよね!リクも連れてきてあげたかったな!」
 僕の横でにこにことクイットがいう。


 僕らは今船上の人となっていた。
 昨日の大嵐とは裏腹に、空は澄み渡っている。


 今回僕らはまた店の仕事のため移動をしているのだ。
 今までは近い場所にばかり出かけていたが、今回はぐっと遠出をして、別の大陸へ行く。
 こういうとき港町であるシアグラードはとても便利だ。
 あっという間に船を手配することができた。
 それにラムザのメンバーであればいくらか割引もしてもらえるのだ。


 今まで何度か船に乗ったことはあるけれど、今回今までと比べてかなり大きめの船。
 この船の中にはたくさんの物資が詰まれ、人々もたくさん乗っている。
 今回は冒険者が多く乗っているそうだ。
 どうも僕らが向かっている大陸、メルタでのグラン・ビルドという火山で最近伝説のドラゴンが目撃されたとか。


 そして僕らの今回の仕事もそのドラゴン関係なのだ。
 今度の依頼は謎の生き物をその火山に届けるというもの。


 謎の生き物というのは本当に謎の生き物、としか言いようのない見た目をしていて、強いて言えば、火の玉みたいな見た目をしている。
 彼には顔もあり、短い手がある。
 足はないのだが、彼はふわふわと浮かぶことができた。


 そして、自称ドラゴンの子供だという。
 しかも彼は例の伝説のドラゴン、マグナリアスの子供で、いまメルタの火山近くに出没したドラゴンは彼の親だという話。


 話を聞くと、その変な生き物、通称”ひのたん”は悪い魔法使いのせいで、体をとられたのだとか。
 ちなみにひのたんという名前は店の先輩、ハーブさんがつけたもの。
 彼女はよく言えば覚えやすい、悪く言えば安易な名前をつけることで有名なのだとか。


 そして、僕らはひのたんの体を取り返す手伝いをするべく、メルタに向かっているというわけだ。
 ちなみに報酬の方はシアグラードに研究所を構える学者、ユウナリア氏に払ってもらう手筈だ。
 彼女、ひのたん、そしてさっき言った先輩ハーブさんたちにはいろいろとあったらしいのだけれど、時間が迫ってきていたので多くは聞けずに店を出た。
 でもクイットが話を知っているというので、後でひのたんとの出会いなどの話を聞いてみることにしよう。


(あのさ、ケイ。考えないようにしてるとこ、悪いんだけど)
 不意に頭の中で声が響いた。


 今までは急に声をかけられるといちいち驚いていたけどいい加減それにもなれた。
 今の声は天使のバリアのものだ。
(何?)
 僕は短く返事を返す。


 だいたい何を聞いてきたいのかはわかっている。
 少し隣にいるクイットをみたが、彼女は海の様子を楽しんでいるようだ。
 今は無理に話題を作らなくてもいいだろう。


(あの宝玉のことなんだけど。あなた割れるのをみたんでしょ?)
(あぁ、でも・・・・・・)


 今僕は冒険用の格好で胸にプレートをつけているため、今はローブの中を確認することはできない。
 しかし、僕は今までと変わらず宝玉を胸ポケットへとしまっていた。
 はっきりと宝玉を割れたのはみたはずだ。


 しかし。
(割れてなかったわけね)
 そうなのだ。


 僕は気づいたら店の床の上で倒れていて、状況を知らせにきてくれた青年に起こされた。
 彼は僕とリクが暗い中で話し合ったその青年だ。
 僕が起きてみると雨は相変わらず降っていたけれど、雷の音はしなくなっていた。


 青年によると、雷が裏庭の方に落ちたらしく、そのせいで明かりを作っていた機械に支障をきたしたらしい。
 ただ、雷が直撃したわけではなく、軽い故障だということで、すぐに直るだろうという話だった。


 そして、そんな僕の横にひびだらけで霞んでしまった玉が落ちていたのだ。
 しかし、割れてはいなかった。


 でも、その玉の中にいた小さい人は・・・・・・


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