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Another fantasy ? 96 ?

 さて、僕はどこに加勢に行こうか。
 僕から見える場所にいる人々はまだ余裕のある動きをしているように見えた。
 ここは船の内部への出入り口が近いから、たぶんまだでてきたばかりの余裕のある人たちがここで戦っているんだろう。


 加勢に行くなら内部に入る階段から遠い場所だ。
 それにブレイズが戦っているというじゃないか、早いところ彼と合流しよう。
 僕がそう考えたときだった。


「おい、そこの!何ぼーっとしてるんだ!こっちに怪我人がいるぞ!」
 不意に背後から声がした。


 振り返ると、僕が出てきた階段の屋根の根本の陰でこちらに手を振る人の姿が見えた。
 薄暗くて、よく見えないけれど、そこに誰かいるのだろう。


 それにしてもこの暗さはどうにかならないだろうか。
 僕は走りながら光球を作り、近くに浮かべる。
 これで少し見やすくなった、と思いきや!


「おい、明かりはつけない方がいい!ほら、きたぞ!!」
 さっき僕を呼んだのと同じ声がしたと思うと、僕の目の前に例の悪魔のようなモンスターが舞い降りてきた。
 奴は手に汚いナイフを握っている。


「わあっ!!」
 僕は驚いて思いきり声を上げ、反射的に剣を振った。
 すると偶然悪魔の持っていたナイフにはがあたり、相手の武器をはじきとばすことに成功。


「おっ!おまえなかなかやるな!」
 またさっきの声が聞こえる。
 僕はその声に勇気をもらい、魔物をしっかりと見据えた。
 魔物は軽い放心状態にあるようで、さっきまでナイフを握っていた手を見ている。


 僕はその隙に相手の様子を見極め、一閃!
 驚くほどすっぱりとあっけなく悪魔の体は切り取られ、僕の足下に悪魔の頭がぼとりと落ちた。
 首頭のないから液体が噴き出す。 


 僕はあまりにも凄惨な光景に目をつむり、悪魔の体の横を走り抜けた。
 後ろでばたり、と体が倒れる音がする。
 いくら相手がこちらに攻撃をしてくるモンスターといえどころしてしまうのはいつも気が引ける。


「魔法使いの割にやるな、おまえ!早くこっちに来い!」
 少し上から目線な例の声のする方へ駆け寄ると、そこには全身を黒っぽい布で覆われた不気味な人物と、それとは対照的に腰蓑(こしみの)くらいしか身につけていない青年がいた。


 そこは屋根があり、陰になっているし、近くにその屋根を支える壁があり、敵に見つかりにくい。
 ほとんど裸の、野生児のような格好をした青年がさっきから僕に声をかけていたのだ。
 彼は僕より少し年上だろうか、笑っているような細い目が特徴的だ。


「こいつさ、怪我してるみたいなんだ。どうしてもローブを脱ごうとしないから、なかなか治療ができなくて」
 青年のすぐ隣に横たわる人物。
 黒い布に包まれているように見えたが、よく見るとそれはマントとローブのようだ。
 どちらも闇色で、薄暗い中ではよくわからない。


 僕は消えずに残っていた光球をその人物の近くに引き寄せた。
 その人は苦しそうに息をしている。
 けれど、どこが痛いのかわからない。
 普通だったら手で押さえたりしていてわかるのだけれど、布で手元が覆われ、どこが患部かはっきりしなかった。


「俺回復魔法は使えないんだ。だから、こいつのこと任せたぜ。俺はこれからまた戦ってくるから」
 青年は装飾品がじゃらじゃらとついた頭と腕を振り降り立ち上がった。
 そして、ボサボサの金髪を風になびかせ、指をぽきぽきと鳴らし去っていく。


 そういえば彼ろくな武器も防具も持っていなかったけどどうやって戦うんだろう。
 僕は彼の様子を見ていたかったけれど、今はとにかく怪我人を治療しなければ。
 僕は少しなら傷を治したり、痛みを和らげる魔法を使えるんだ。
 あまりレベルの高いものは無理だけど。

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