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Another fantasy ? 109 ?

 ふと横を見ると、クイットも頭上で繰り広げられる天使の魔法に見入っていた。 


 僕も上を見上げると、空には所々黒が混じった金色の塊ができていた。
 まるで小さな5番目の月のようにも見えるそれは緩やかに回転し、あたりに悪魔の姿はなくなっている。
 バリアはそれを見て満足そうな表情を見せ、杖で大きく円を描いた。


 すると、巨大な光の玉はだんだんと薄くなっていく。
 まるでボールが上からつぶされていくみたいだ。
 もしかしてこのまま悪魔達をつぶしてしまうのか?
 いくら悪魔の影響を受けているからといって、ここまでえげつない手を使うだろうか。
 僕は顔をしかめながら、そんなことを考えたが心配は無用だった。


 ある程度玉がつぶれると、バリアは杖をおろし一瞬の間を空けて杖の先を跳ね上げた。
 すると、上から押さえていた力が急になくなったような形で、玉が勢いよく縦に伸びる。
 そして、光はさっきまでのような丸い形に戻らず、円柱となった。
 その筒の中にはぎゅうぎゅうに悪魔が詰まっている。
 これだけを見るとどこかかわいそうな光景でもあった。


 さて、ここからバリアは一体どうするのだろう。
 今頭上には悪魔の缶詰ができている。
 まさかこのまま海に沈めるとか?
 僕がごくりと喉を鳴らすのと同時に、バリアは杖を軽く上へ持ち上げた。


 するとそこで予想外のことが起こる。
 すると筒の上部分、缶詰のふたのような役割をしていたところが消えのだ。
 これ幸いと、悪魔達が筒から抜け出そうともがく。
 中身はどんどん上に偏っていった。


 すると、缶のそこに何か文字が浮き上がってくる。
「あれは、魔法陣?」
 クイットが横でぼそりとつぶやく。  


 そう、筒の底部分に浮き上がったのはどう見ても魔法陣だった。
 悪魔達はそれには全く気づかない。
 這い出ることに夢中だ。


 一体バリアは何を考えているのか。
 このままでは悪魔達がみんな逃げてしまう。
 僕はそう考えたが、やはり心配はいらなかった。


 魔法陣が輝き、様々な文字や紋章が白く浮かび上がる。
 魔法陣は丸から三角へと形を変え、さらに次の瞬間にはまた新たな三角形が重なりあうようにして現れた。
 そしてその2つの三角形、6つの角を線がつなぎあわせ大きな魔法陣が描かれる。
 ここまできてようやく悪魔達は下方の魔法陣に気づいた。


 しかし今更それに気づいたって仕方がなかった。
 筒から飛び出し空に広がった悪魔の足下にまで陣は広がり、そしてほとんど間を空けず、魔法陣から光が発せられた。


 極太の光線はあっと言う間に悪魔たちをすべて包み込む。
 気づけば辺りの喧噪は止み、続々と飛んできていた悪魔たちも頭上を見れば勢いをなくしていた。
 悪魔たちは抵抗する間も逃げる間もなく、光に飲み込まれ消し飛んだ。



 光線は徐々に細くなっていき、直にぼやけて消えたが、船上にも空中にもなかなか動きはなかった。

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