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Another fantasy ? 122 ?

「なら鏡の魔法をかけてやる。これで誰からも姿が見えない」
 デーダは僕が返事をする間もなく、僕の体の周りの空気をなでるように手を動かした。


 すると、デーダの手からさっきと同じ、赤みがかかった紫色の光が現れ、僕を薄く覆った。
 僕を包む光の壁は長方形を形作り、辺の部分の光だけを残して消える。



「この魔法は、しばらくの間この魔法をかけた相手を鏡に囲まれたように見せる魔法だ。敵対しているのが人間だったらあまり効果はないが、頭の悪いモンスターをだますのには十分。どこかおれたちの攻撃が当たらないところにいけ」
 デーダは補助の魔法も使えたのか、と感心しながら僕は、「わかった」と返事を返した。


 こうしてどうにか立ち上がり、先ほどまでいた屋根の近くにいく。
 僕が向かった場所は屋根がせり出しているわけでもなくむき出しの場所だが、今僕の姿は鏡に囲まれ誰にも見えていないはずだ。

 それに魔法をかけられた本人は、鏡の中から外の様子をうかがうことができる。
 万が一気づかれても、
壁際にいればとりあえず背中は安心だろう。


 僕は自分の手を治癒するのに専念した。 
 剣をどこかに落としたまま逃げてきてしまったことが唯一の心残りだったけど、わがままも言ってられない。


 それにしても鏡の魔法とは初めて聞いた。
 この魔法なかなか便利で僕の体に合わせて長方形の大きさが変わるようだ。
 魔法の効果が持続しているのがわかるように、僕は紫色の辺だけでできた長方形に囲われている。
 この魔法はモンスターと戦うときは便利かもしれない。
 今後呪文など使い方を教えてもらおう。


 いや、でも待てよ?
 あのときデーダは呪文の詠唱をしなかったし、魔力をためる素振りも見せなかった。
 さらにあの目だ。
 彼の目には歯車のような形の模様があり、光ってさえいた。


 彼はやはりヒトではないんだ。
 クレディーのように生まれつき魔法の力を持っているんだろう。
 それできっと呪文を唱えたり、チャージをしなくても魔法が使えたんだ。


 僕は魔力を傷を治すものに変えて、手に与えながら、そんな風に考えていた。
 時折僕の前をデーダ達の戦闘に加わりにいくモンスターが通っていったが、こちらに気づく様子は全くない。


 デーダは今は格闘技に追加して、魔法も駆使して戦っている。
 そうだ、僕もあんな風に戦いたかったんだ。
 もちろん蹴ったり殴ったりするんじゃなく、剣での戦闘だけど。


 剣で敵をなぎ払いつつ、武器では届かないところにいる敵は魔法で打ち抜く。
 僕のあこがれる戦い方は使う武器こそ違うものの、まさにデーダのものそのものだった。


 僕はぼんやりデーダの持つ光を見つめる。
 すると不意に眩暈が僕を襲った。
 視界がぼやけ、ゆらゆらと揺れ始める。


「これは・・・・・・」 
 だんだんと意識がぼんやりとしてきた。
 この状態はさっきデーダに問いつめられたときと同じものだ。 


 僕の瞼はだんだんと重くなってくる。 
 だめだ、目を閉じてはいけない。
 目を閉じればまたあの影が見えてしまう。
 僕に飛びかかってこようとしたあの影が。


 しかし僕の意志は瞼の重さに耐えきれなかった。

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