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BLACK BIRD 第1章 -20-

「どっかいけっ!」
「・・・はぁ・・・。もう体力が・・・。」
 私はむうといっしょにモンスターを追い払っていたのだが、この格好でずっと走ってきたせいか、体力の消耗が激しい。
 攻撃をするのが限界に近くなっていた。


「大丈夫?」
 むうが心配そうに私のほうを向いた。
 その隙にモンスターが攻撃してくる!


 私は反射的に自分達を包む防御壁を張った。
 これを使えば攻撃は防げる、だが、こちらから攻撃することができなくなってしまう。


 しまった!
 私はこの魔法を使った直後にそう思う羽目に。
 攻撃は効かないものの、こちらが攻撃してこないと知ると、やつらは一気に私たちとの間合いを詰め、目の前に陣取ったのだ。
 このままでは魔法を解いた瞬間串刺しにされてしまう。


 この壁ごと敵を押し返すことができればいいのだが、残念ながら今の私にそのような体力は残っていない。
 むうもこういった防御用の魔法は使うことができないようだ。


 私の体力は持って数分。
 短い間に打開策を考えなくては・・・!


「ど、どうする?」
 そうむうが不安気に聞いてきた。
 むうの方の体力は私よりはある。
 だが、それでもかなりまいっていた。
 むうの力で周りのモンスターを吹き飛ばすことはできなさそうだ。


 ・・・何も策が思いつかない・・・何かこの状況を打破できるものを持っていないか・・・?
 一途の希望を託し、私は服にいくつかあるポケットを探ってみたが、今使えそうなものはなかった。


 そして手が腰につけた機械に触れる。
 だがその機械にも今使えそうな機能はなかったはず。


 そしてふと隣にいるむうを見るとむうも機械を手にとっていた。
 やはり双子だからだろうか、こういうときも同じことを考えるらしい。


 ・・・そろそろ体力が限界だ・・・。
 こんなところで私たちは今生きている世界を去らなくてはいけないの・・・?
 走馬灯のように思い出が頭の中を駆け巡っていく。
 その思い出の中にはこの場所に来たときのものも含まれていた。


 ここでほんの少しだけど楽しいと思えた時間がある。
 それにいつかもといた場所へと戻ることができると思え始めたところだった。


 ここで・・・おわり・・・?


 そう思ったときだった。


「お困りのようですな!」
「困ったことになっているようね。」
 ふいにどこからかそんな声がした気がした。


                    :


「黒鳥!」
 俺は群がってくるガーゴイルをなぎ払いながらそう叫んだ。
 返事は返ってこない。
 俺は軽く舌打ちをすると、黒鳥、ついでに夢中たちを探した。


 相変わらず、ガーゴイルたちはしつこく付きまとってきたが、ほとんど相手にはしない。
 軽く払うだけで、やつらは遠くに吹き飛んで行ったから。


 それにしてもこんなに屋上は広かっただろうか、走っても走っても一向に屋上の端につかない。


 するとさっきまでこれでもかと攻撃してきたガーゴイルが徐々に離れていく。


 俺はだんだんと歩を緩め、ついには立ち止まった。
 後ろを振り返ると、さっきまで見えていたガーゴイルの姿が一つもない。
 ガーゴイルがいなくなったおかげですみからすみまで、屋上を見渡せるようになったが、ガーゴイルといっしょに黒鳥たち3人の姿も消えていた。


「どうなってる?」
 後ろの様子を見て俺は呆然とそうつぶやいた。


「キキイキキキキィー。」
 すると不意に後ろから黒板を引っかくような身の毛もよだつ音が聞こえた。


 振り返るとそこには先ほどのガーゴイルたちのリーダーらしきやつがいやな笑いを浮かべて立っている。


「お前・・・。」
 俺は今までになく怒っていた。
 この怒りの理由ははっきりしない。
 だがかなりイラつく。


 俺は前髪を掻き揚げると、ヤツを正面からにらんだ。
「お前、俺の仲間はどこやった?」
 俺の言葉にヤツはくつくつと笑い、手に持った剣を俺に向けた。
 そして挑発するように中指を立て、くいっと曲げる。
 かかってきな、そう言っているように見えた。


 俺は長刀を片手でくるくると回し、こちらも切っ先を相手の顔に向ける。
 そして次の瞬間お互いに刃をぶつけあっていた。
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