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Another fantasy ? 128 ?

 去っていったイタチ顔の男性たちを見送り、僕はデーダと顔を見合わせた。
「いこうか、ケイ!」
 僕は、あぁ、と短く返事を返すと、船首へと進む。
 その後ろに慎重な様子でマオ君がついてきた。


 マストで隠された先、船の先頭に向かっていく僕たちだが、その視界にはいってきたのは、バリアを先頭に列を作っている傷だらけの人々だった。
「バリア!」
「神様!」
 僕とデーダは同時に声を上げる。


「あなたたち!」
 バリアはよくきました!と僕らを出迎えた。
 やはりまだ彼女は化けの皮をかぶっているようである。


「彼らには応急処置をしてあります。しかし、皆とても傷ついている。これから船内で休んでもらうことにしました」
 それでバリアが彼らを今船室につれていこうとしていたのだ。
 彼女の後ろに続く人々は疲れきった表情をし、どうにか立っている、といった状態の人ばかり。


「まだ戦える人は?」
 僕が聞くとバリアは首を振った。
「ここが一番攻撃が激しかったようです。最も目立つ場所ですから。なのでここにいる人たちは疲労が大きい」


 どうもみんな今はもう戦う余裕はないようだ。
 どうしようか、今ここ周辺の海にはオクトが潜んでいる。
 傷ついた彼らにショックを与えるわけにはいかないから、ここでオクトの話題を出したりはしないけど。


「とにかく私は彼らを送り届けてきます。その後はまた私も皆様とともに戦いましょう」
 バリアは僕たち、いや、主にデーダに微笑みかけ、人々を引き連れて去っていった。
 しばらく彼らを見送っていたが、ふと気づく。


「あれ?マオ君?」
 いつの間にか彼の姿がなかった。
 いったいどこに行ったんだろう、と視線を前に戻すと、いつの間にか彼は僕の目の前に。


「うわ、びっくりした!どこ行ってたの?」
 僕は思わず目を見開いた。
 彼は「一応気ぃ使ってたんっすよ」と一言、ふわふわと船の先へと飛んでいく。


 僕とデーダは思わず顔を見合わせ、マオ君のあとを追った。
 そうか、彼はあの見た目だから、普通の人の目の前にはでないようにしていたのだろう。


「そういえば、デーダはあまりマオ君に驚かないね」
 普通の人は大体、怖がって近づかないし、とても不気味に思うようだ。
 でもデーダはあっけらかんとしている。
「ああ、おれの育ったところににたような模様が壁に刻まれたところがあったし、手だけじゃ別に怖くないじゃないか」と彼は語った。
 模様は見慣れている、ということか?


 今の話はマオ君には聞こえていなかったようで、彼から反応は返ってこなかったけど、もしかしてその模様があった場所というのは彼の一部が封印されている場所なのでは。
 しかし手だけじゃ怖くないって、普通は手だけだからこそ怖いんだよ、デーダ・・・・・・。
 僕が苦笑いを浮かべていると唐突にマオ君が叫んだ。
 空気が震える。


「なんかいる!」

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