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プロローグ?V ?

「ふむ。何やら長かった動きのない時代も変わりそうじゃの」
 


 煉瓦づくりのキノコのような形をした風変わりな家の中には、一人の老婆が住んでいた。  


 家の外は常に薄暗く、空は紫色をした雲に覆われている。
 そんな気味の悪い空間さえ居心地良さそうに老婆はもごもごと何やら呟く。


 家の中は至る所にものが散乱しており、老婆の頭に整理整頓という言葉は存在しないようであった。


「しかしわしも暇だの。何かおもしろいことでもないか」


 老婆は揺り椅子からゆっくりと地面におり、手当たり次第あたりを物色し始めた。
 濃い紫をしたローブを引きずり部屋の中をうろつく。


 そして壷をいくつか開けたり閉めたりして、首を傾げた。
「はて、紅茶の葉がないのぅ。たくさんあったはず何じゃが」


 老婆は首を傾げながらも、「やることが見つかった!」とどこかうれしそうな顔をした。


 彼女は、家の出口の脇にあった杖をとる。


 杖は木でできているのだが、手に握る側の端はくるりと曲がり、金の蛇を模している。
 蛇の目に当たる部分には赤い石が埋め込まれ、いかにも魔女が使っていそうな杖であった。 


 彼女はそんないかにも魔女と行った風貌で、外に出ようとしてはたと動きを止めた。


 そしてゆっくりと振り返ると、ドアノブを握ったまま、誰にでもなく言う。


「留守を頼むぞ」

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