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プロローグ?V ?

「いたいけな老婆をこんなところに引きずり込んで、どうする気だい」
 黒い粒が浮かんでは消えていく真っ白な空間。
 そこに紫の陰があった。
 魔女のような姿をした老婆だ。


「いたいけな老婆とは。あなた様はまだそのような体ではないでしょう?」
「何を言うんだい。あたしの顔はこんなにもしわくちゃじゃないか」
「あなたは見た目くらい簡単に変えることができるでしょう?」
「そんなことはしないよ。疲れるからね」
「どうだか」


 老婆の背後には紫色の得体の知れない生き物が浮かんでいた。
 弾力のありそうなその体の中心には目と口だけがついている。
 声からしてそれは女性のようだ。


「それで、私に何か用事でもあるのかい?ないとは言わせないけどねぇ」
 老婆は生き物の方を振り返ると、しわの多い口元をもごもごと動かした。
 どうも少し笑ったようである。


「えぇ、あなたをここに呼んだのはほかでもありません。あなたに世界を守ってほしいのです」
「遠回しな言い方だねぇ」
「いえ、これでも率直な方ですよ」
「そうかい、あたしに同族を殺せと言うのかい」
「そう、なるかもしれません」
「まぁ、いいよ。どうせ老い先短いばあさんだ。変わらん毎日を過ごすよりか楽しいだろうて」
 老婆は含み笑いをすると、続きは?という目で、紫色の生き物を見た。


「あなたには6の仲間がいます」
「6、ね。人じゃないのがいるね」
「・・・・・・あなたには、紫の法を見つけてもらいます」
 老婆の呟くような声には生き物は反応を示さず、淡々と話す。
 そして紫の法、というところで、老婆の方眉があがった。


「ほぉ、そんなものを私に探させていいのかい?」
「もう決めたことです。あなたにやってもらいます」
 老婆はそれを聞いて満足そうにうなずいた。
 紫の生き物はいつまでも無表情だ。 


「そうかい。まぁ、いいよ。暇じゃなけりゃね。疲れることは嫌だけどさ」
「暇でないことは保証します。疲れるかどうかはあなたの行動次第でしょう」
「ふ?ん。まぁ、その話、乗ったよ。好きなところに飛ばすがいい」
「よかった。それでは、これから頼みますよ」
 そこで僅かに生き物は口の端をあげた。


 その後、老婆は光に包まれ、老婆の左足に履いた靴が一際強く光ったところで、彼女の姿は消えた。

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