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2?O

 気づいたら僕は自分の家に戻っていた。
 さっき消したばかりのテレビが目の前にある。
 僕ははっと、さっきまでのことを思い出した。


「僕は勇者に選ばれたんだ」
 小さく呟いてみる。


 なんだかさっき起こったことはすべて夢だったような気がしてきた。
 でも、あんなはっきりした夢見たことない。
 今までこんなにもはっきりと夢の中の出来事を覚えていたことがあった?
 ないない、そんなこと一度もない。


 やっぱりさっきのことは本当にあった出来事だ。
 僕はさっきあった奇怪なオレンジの生き物の言葉を思い出した。


 三番ゲートが開いている。
 仲間をゆっくりと待つか、そこから外へでて、仲間を迎えに行くか。
 勇気がある者なら・・・・・・もちろん外に出て迎えにいく方を選択するだろう。


 そうだ、これはチャンスだ。
 あいつの言ったことが本当かどうかは定かじゃないし、さっきあったことが本当に、夢じゃなかったっていう保証はどこにもないけど、三番ゲートに行ってみる価値は十分ある。
 ゲートまでは家から遠い距離じゃないし。


 よし、行ってみよう。


 僕はリビングの隅に置いてあるリュックを手に取った。
 この中には万が一魔物が町に入ってきたり、災害が起こったときに、すぐ避難できるよう、数日分の食料や、衣類、懐中電灯など様々なものが詰め込まれている。
 これさえ持っておけば、万が一何かあったときも大丈夫だろう。


 そうだ、水も持っておこう。
 僕は、冷蔵庫を開けて、ミネラルウォーターがたっぷり入った容器を取り出した。
 それもリュックに詰め込み、僕は静かに家を出た。


 今度は外の様子はいつも通りだ。
 人通りの少ないいつもの道は、相変わらず通行人の姿はない。
 いつもは寂しいな、と思うところだけど、今日は違う。
 今回ばかりは人がいない方が好都合だ。


 ただ僕はいつもは持っていないリュックを背負ってる。
 これを見られて、姉ちゃんや母さんに報告されちゃ面倒だ。
 町の外に行くことは禁止されてるんだから。
 できるだけ誰にも見られないようにしなくちゃ。


 僕は駆け出した。
 細く、薄暗い路地裏を通る。
 所々ものが積まれていたりしてじゃまだけれど、軽々飛び越す。
 普段の修行がこう言うときにものを言うんだ。


 しかしそこで僕の身に何か妙なことが起こった。
 道に雑多においてある物の間で何かが大きく光ったんだ。
 最初はそこに何か光るものが落ちているのか、と思って近づいてみたんだけど、そこにあったのは銅貨1枚。
 こんな小銭があんなにも光るはずがない。


 僕は首を傾げた。
 どこからか強い光が当たったのか、と辺りを見回すけれど、何も光を発しているものはない。
 周囲を取り囲んでいる家には窓があるけれど、そこから誰かが光を当てていたのか?
 どうにも腑に落ちないけれど、僕には何も分からなかった。
 僕は不思議に思いながらも先に進む。


 時には自分の背より高い塀もどうにか乗り越え、ゲートへ向かった。
 だんだんと町を取り囲んでいる塀が大きくなっていく。


 この塀は町のどんな建物より高い。
 建物を何十個も積み上げた、いや、百個くらい積み上げても届かないかもしれない。
 それほど高い。


 空を飛ぶ魔物もいるから、できるだけ高くしてあるんだ。
 その上空には、目に見えないけど、電磁バリアが張られていて、そこに何かぶつかると、とても強い電流が流れるようになっている。
 ただ、町の外に行く乗り物なんかが出るときだけは、そのバリアに穴があくようになってて、僕は空にわっかができ、その穴を通っていく乗り物を見るのが好きだ。


 僕はたまにそんな乗り物がないか空を見ながらも走った。

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