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9?V

「さて、ここはどこだろうねぇ」
 老婆は風吹きすさぶ砂地の上にいた。
 空からは日が照りつけ、老婆の服は暑そうだが、彼女はちっとも汗をかいていない。


「とにかく仲間を捜さなくちゃ、だねぇ」
 老婆はもごもごとつぶやき、ゆっくりと歩き始めた。
 先ほどの紫の生物との話からすれば、きっとこの地のどこかに、彼女の仲間がいるはずである。


「それにしても、老体は労るべきだよ。こんなところにか弱いおばあちゃんを放り投げて」
 老婆はぶつくさと呟いた。
「疲れるのは嫌だっていうのに」
 老婆がふんと鼻を鳴らしたときだ。


「ギャー!!」「わー!!」という叫び声が聞こえた。 
 老婆がしょぼつく目を凝らしてみると、少し離れたところで、大きなとかげのようなものが一匹暴れている。
 その足下には白色をしたちょこまかと動く何か生き物がいた。
 どうもさっきの叫び声はあの白い生き物達が出したもののようだ、2体いる。


「あぁ、あいつは見たことあるのぅ」
 老婆は砂煙を上げて暴れ回るトカゲを見て呟いた。
「じゃが、あの白いのは何じゃろうかの」
 老婆は細い目をより一層細くした。
 しかしはっきりとはわからない。


「まったく、仕方がないこと。おばあちゃんが助けてあげようじゃないの」
 老婆は手に持っていた杖を僅かに持ち上げ、もごもごと口を動かした。
 何やら人の話す言葉とは違う言語が老婆の口から漏れ、杖の先、蛇を模した部分にはめられた赤い石が輝く。



 次の瞬間トカゲに猛烈な風が吹き付けた。
 急な横殴りの風に、トカゲは地面を踏みしめることができず、簡単に吹き飛ばされてしまう。


 遠くにトカゲが飛んでいったのを確認して、老婆はゆっくりと白いもの達に近寄った。
 その白い生き物は老婆を振り返り、怪訝そうな顔をした。

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