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RAINBOW STORY ? 161 To former world

 私はふと目を覚ました。
 そこに見えたのは白い天井。
 白いと言っても真っ白じゃなく、どこか汚れていて、そこには等感覚で蛍光灯が並んでいる。
 私は少しざらついた、とても綺麗とはいえない床の上に寝ていた。


「ん、むぅ」
 私はゆっくりと起きあがり大きく延びをする。
 辺りを見回して気づいた。


 私がいるのは学校だ。
 見慣れた机や椅子が右手に並んでいる。
 鞄は一つもないけれど、机の中には教科書なんかが詰まっていた。
 しかし人は誰一人としていない。
 蛍光灯もついておらず、外が曇っているからか、部屋の中は薄暗くて不気味だ。


「何で、学校?」
 私はぼんやりとしている頭を降り降り、さっきまでのことを思い出した。


 そうだ、さっきまで私は仲間たちとともに洞窟にいたんだ。
 フレアやリリスといった仲間たち。
 いろんなことがあったな。
 そこまで考えて重要なことを思い出した。


「チャイ!」
 そうだ、そもそも私がフレアたちの元にとばされてしまったのはそのチャイのせいとも言える。
 私のかわいい猫、チャイは何処!


 と、振り返ってみれば、チャイは大の字になって仰向けに倒れていた。
 しかし猫が仰向け、しかも大の字に倒れるなんてことがあろうか。
 というよりか、チャイは本来の猫の格好をしていない!
 あの世界にいた、ねこボンという生き物そっくりの格好のままだ!


 私がどういうわけかとばされてしまったここと異なる地には、ねこボンと呼ばれる生き物が生息していた。
 そのねこボンはデフォルメされたねこのような形、頭が大きくて、体はその頭と同じくらいの大きさ。
 短い手足としっぽが生え、まるで小さな着ぐるみのようだ生き物。
 彼らは人の言葉も話したし、チャイもなぜかあの世界にいたときはその姿に変わり、私と会話までした。


 この世界に戻ればチャイの姿も元に戻るはずなのに、なぜか彼は向こうの世界にいたときのままの格好だ。
「チャイ!」
 私はふかふかとしたその体を揺すった。
 すると、ぼんやりとチャイが目を開ける。


「ライム?」
 なんとまぁ、喋るじゃないか。
 ここまできたら異常と言うほかない。


 いや、そもそも今私がいるここに正常な部分なんてある?
 私が今いるこの場所はどう見ても私が通っている学校だ。
 しかしさっきから全く人の気配がしない。
 校内からは物音一つ聞こえてこないのだ。
 けれど、外から車の走る音だけは聞こえてくる。
 この地から人がいなくなった、とかいう訳じゃないみたい。 
 もしかしたら何か事件とかが起きて、校庭とかにみんな避難してるのかも。


「チャイ、みんな外に出てるのかもしれない。校庭に行こう」
 私が立ち上がると、チャイも二本足でたった。
 そんなかっこうして体に負担はないのかな。
 ねこは二本足で立つようにできてないはずだけど、ねこボンは違うのかもしれない。
 じっと見つめる私を、彼は不思議そうに見、「早くいった方がいいんじゃない?」とのんびりとした口調でいった。
 まぁ、気にしたところで仕方ないか。
 このままでも可愛いし、いつか然る後にチャイも元の姿に戻ることだろう。


 私は開いたままの扉を抜け、廊下に出た。

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