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RAINBOW STORY ? 163 Hated guy ?

「あ?、生き返るわ?」
 一息に紙コップに入ったジュースを飲み干したそいつ。


「いやさ、昨日歌の練習してたら、思いの外疲れて、すっかり寝坊してさ。あわててろくになにも食べずにきたんだけど、それでも最初の授業始まる時間で・・・・・・」


 私の目の前で頼んでもないのに勝手に喋ってくれているのは私のクラスメイト、響 音操(ヒビキ ネク)という男子。
 こいつは芸能人として活躍中の、有名人。
 学校内でこいつのことを知らない人はおらず、校内にもポスターがいくつも貼られている。


 主に歌手として活動していて、ギターなど楽器もいろいろとひけるのだ。
 今も肩には銀に光るヘッドホンをかけ、首元にはウォークマン。
 背中には相変わらずギターの入ったケースを背負っており、とてもじゃま。


「そんで、学校はいったら誰もいねーんだよ。とりあえず教室に行ってみたんだけどさ、やっぱ誰もいないし。仕方ないから隣の教室ものぞきに行って、校庭の方をみてたんだけど」
 そうか、わざわざ外に出ようとしなくても、向かいの教室に行けば、窓から校庭の様子をみることができた。
 そんなことにも気づかなかったなんて、相当せっぱ詰まってたんだな。


「校庭にも誰もいなくてさ?。どうしようかって思ってたらどっかから声が聞こえた気がして。そんで部屋の外に出たら、美咲がいてさ。でも俺朝何も飲まなかったせいで喉からからで、全然声出なかったんだよな。だから呼びかけようとしても、声にならなくて」
「ふーん、そ」
「素っ気ないなー、おまえ」
 音操は口をとがらせるとまた自販機の前へ歩いていった。
 さっきと同じように小銭を入れ、ジュースを買う。


 私はあいつに対していい印象を持っていない。
 だって、ふざけてだけど、一度私の缶バッチをとったことがある。
 その一件があってからはこちらからは極力関わらないようにしているんだけど、向こうは逆に何かとちょっかいを出してくるようになった。


 テレビに出たりとかいろいろと忙しくしているのに、私とか、他の生徒に何かと関わってくる。
 寂しい思いでもしてるんだろうか。
 彼のお兄さんだって芸能人で、結構売れっ子だし。
 それとも私たちをいじるのってストレス発散になってるのかな?


「ほい。これ飲んで。まぁ、機嫌直せよ」
 私の前に置かれたのは紙コップに並々と入ったオレンジジュースだった。
 音操も音操で紙コップを持ち、それを飲んでいる。 
 私は遠慮なくいただくことにした。
 口の中は乾いている。


「そんで、美咲の方はどうしたわけ?そっちも遅刻?」
「んなわけないでしょ。こっちにもいろいろと込み入った事情があってさ」


 私が言うと、音操はチャイの方をみた。
「そいつって、美咲んちの猫だろ?どしたの、これ」
 このチャイがいるから面倒なんだ。
 チャイがなぜこんなことになってしまったのか、ということを説明した方がいいだろうか。

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