スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

RAINBOW STORY ? 166 Power of magic

「何があったんですか?」
 私が聞くと、女性は肩で大きく息をしながら震える声で言った。
「そ、空に、穴が・・・・・・!」
 彼女は苦しそうに咳き込み、私は空を見た。
 至る所に視線を走らせる。


 すると、少し離れたところにサッカーボールくらいの大きさの黒いものが見えた。 
 そこからは何か小さな黒い点のようなものが続々と吐き出されている。
「あれは・・・・・・?」


 私はあんなもの見たことも聞いたこともなかった。
 異世界に行っていた間にだってあんなもの知らない。


「美咲!これ、どういうことだよ!」
 不意に横の音操が大声を出した。
 かなり動揺しているようだ。
「話せば長くなるんだよ!今はそんな暇ない!落ち着けよ!」
 私は彼を軽くにらむと、女性へと顔を向ける。 


「この学校の中にはモンスターはいません。一端この中に避難するといいです」
 私は女性がうなずいたのを確認して、その背中を押した。


 そして、女性の走ってきた方を見る。
 すると交通事故でも起こったような騒音が聞こえてきた。
 これは本格的にやばい!


「音操!信じないかもしれないけど、一応言っておく!走りながら聞いて!」
 私は騒音のした方に駆け出しながらいった。
 後ろからあわてて走り出す足音が聞こえる。


「私は、たぶん昨日、異世界にとばされた!」
「はあ?!」
「そこでモンスターとも戦ったし、魔法も使ったし、冒険だってした。一週間もなかったかもしれないけど、数日間そこにいたんだ」
 たくさんのことがあったけれど、今思えばほんの数日しかあの世界で過ごしていない。


「それで、この世界には本来魔法を使うための力がないみたいなんだけど、今はどういう訳かそれがあるんだ。だから私はさっきバッチが使えた」
「バッチ?」
 私はそこであることをひらめいた。
 私がバッチで戦えるのなら、音操も何かを使って戦うことができるんじゃないか?
 たとえばギターとか。


「音操!もしかしたら今音操が持っているもので、私がバッチを使って戦ったみたいに敵と戦うことができるかもしれない!」
「え!」
「音操もゲームくらいしたことあるでしょ?あのゲームみたいにとりあえず戦うんだよ!」
 私は話しつつも大通りの方に顔を向けた。


 どうもそこが一番騒がしい気がする。
 上を見上げれば、駅へと続く大通りの真上に黒いものがたくさんうごめいているのが見えた。
 きっとあれはすべて例の悪魔だろう。
 このままの音操を連れていったんじゃ足手まといになる。
 せめて自分の身は自分で守ってくれないと。


「おい、ちょっと待ってくれ!一回止まってくれよ!」
 後ろから追いついてきた手が私の肩をつかんだ。
 私は急ぎたい気持ちを押さえ、振り返る。
 こればかりは仕方がない。
 さすがにいきなり戦えだの何だの言われたってなにがなんだか分からないだろう。


 それに音操が戦えるかどうか見極めてからじゃないと、このまま先に進んだって、危険なだけだ。

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

yamattulann

Author:yamattulann
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。