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28?P

「わしは別にこのままでもかまわんが、ここにいるほとんどが、元いた場所に帰りたい、そう思うておるじゃろ?」 

 確かにそうだ。
 俺にも生活ってものがあるんだ。 
 人生に変化はあって良いものだけど、これは変化がつきすぎだろ。
 レーヌっていう女の人や、キムラさん、ボーニンたちも深くうなずいた。


「元の世界に帰るには、使命をこなすほかなかろう。主ら全員ここにくるまでに何かを探すよう言われたはずじゃ」
 そーいや、棺桶にピンクの武器を探せ、みたいなことを言われた気がするぞ。


「私は緑の長靴を探せ、といわれたんだが」
「僕も赤い羽根を探せって!」
「私も蒼の盾を探せ、と」
 レーヌさん、ボーニン、キムラさんが口々にいう。


「俺はピンクの武器」
「僕はオレンジの腕輪」
「ギャギャギャ」
「ペンダントは黄色い石を探せって言われたんだってさ」 やっぱりみんなそれぞれ何か探すように言われているみたいだ。


 それにしてもみんなカラフルな捜し物だな。
 というかボーニンの赤い羽根なんて、募金でもすれば手に入んじゃねぇの? 


「きっとこの捜し物は、各自の能力を高めるためのものじゃろう」
「能力を高める?」
 要するに強い装備品ってことか。


「つまり、一番戦力を付けないといけないものの捜し物を優先すべきじゃろう、ということじゃ。または、今後必要になりそうなものを探すことが先決じゃろうて」
「でもさ、必要になりそうなものって言われてよくわかんねーぞ?」
「ならこの中で一番、はっきり言って弱そうなやつの捜し物が優先じゃな」


 そこで本人を除き全員の視線が一点に集まった。
「僕?!」
 ボーニンだ。
 どう考えても弱そうだもの。
 ネックレスと迷ったけれど、ネックレスは襲われる心配もねぇし。
 やっぱり一番弱そうなのはこいつかな。
 何てったって棒人間だし。


「いや、でも・・・・・・。ま、確かにね・・・・・・」
「ってことは最初は赤い羽根探し、か」
 レーヌさんがつぶやいた。


 しかしみんな困ったような顔をする。
 だって赤い羽根なんて言われてもぱっとしないもんな。
 そもそもこの世界にはどんな生き物がいるのかっていうのもわかんねーし。


「その羽について何か聞かなかった?」
 少年が鼻にしわを寄せながらいう。
 この世界について一番詳しいのはこいつだからな。
 心当たりがあることを祈ろう。


「大きくて、力のあるもの、だとか」
「力のあるものっていうのはわかんないけど、大きいんだね?」
 まぁ、大きいか小さいかっていうのを知ってるかいないかでは結構違うかな。
 ただ、やっぱりぼんやりしてるんだよ。
 それは生き物の羽のなのか、人工的なものか。


「で、心当たりは・・・・・・」と、俺が口を開いたときだった。
「ただいまー!」という女性の声がし、それに続けて、もう二回、ただいま、という女の子の声がした。
 顔を逸らすと、入り口の方から、少年よりも少し背が高く、目が細い、猫のような人物と、少年そっくりの顔が現れた。


 俺の隣にいたばあさんがボーニンにぬいぐるみの振りをしろ、とささやくのが聞こえた。
 あわててボーニンとかりきんちゃんは固まる。


「あら!」
 そして俺たちをみて背が比較的高めの人物、声的に女の人、たぶん少年の母さんが目を見開いた。
 その視線はすぐにキムラさんへ固定。
 ま、そらそーだわな。

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