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Another fantasy ? 140 ?

「動くなよ」

 一言僕に言うと、腕を前にしたクリアは片手をあげる。

 すると、彼の手から爪が伸びてきた。

 猫のような作りの手のようで、爪を出し入れできるらしい。



 そしてクリアはおもむろに僕の服へと爪を押し当てた。

 鉄臭いにおいに思い切り鼻にしわを寄せ、彼は爪で、袖を切っていく。

 そして、慎重に、ゆっくりと袖は切り取られ、やがて傷口が露わになった。



 ヒトデモンスターの歯形がそっくりそこにある。

 真っ赤になっている患部はとても痛々しく、ひのたんは目をそらした。

 直視するにはあまりに赤い。



 しかし、クリアだけは視線をはずさなかった。

 そして、おもむろに彼は頭を傾けると、自らの頭上に手を伸ばす。

 一体何をしようとしているのかと彼を見ていると、伸びた爪で、クリアは自らの角をひっかいた。

 クリスタルのような角は爪で削られ、きらきらと光る砂のような細かい粒が落ちた。

 その粒はまっすぐ僕の腕、傷口へと降り、クリアはある程度その粉を振りかけると、最後に一度傷口にふっと息をはきかけた。

 つもった粉がふわりとまい、僕の腕はクリスタルの青に煙った。



「これは・・・・・・?」

 そして、青がひいた後傷口を見てみると、まだ赤く、完全に治っているわけではないものの、傷口が塞がっていたのだ。



「僕らの角は傷に効く。まぁ、それだから仲間はほとんどいないんだが」

 クリアはさっと僕と距離をとり、背中を向けていった。



 そうか、彼は彼で、傷ついた過去があるんだな。

 彼のこの性格はそこからきているのかもしれない。

 ぼんやりと僕は思った。



「それじゃ、もう行かないと・・・・・・」

 足下がふらつくが何とか立ち上がる。

 するとあわてたようにクリアが振り返った。



「おい、傷は塞がったが、少しでも無理な動きをすると倒れるぞ。今おまえの血液はかなり減っているんだ」

「動いちゃいけないのなら、魔法で応戦すればいい」

 僕は片手に力を込めた。

 さっきと変わらず魔力の玉が浮かび、火に変えることができた。

 治療のために袖の一部を切ってしまったが黒ローブの恩恵は変わらず受けることができている。



 そうして階段の方を振り返ると、先ほどモンスター相手に戦っていた生き物が僕を待っていた。

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