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Another fantasy ? 143 ?

「あのサイズ。それから脳の大きさ。きっとあいつはウィザードだな」

「ウィザード?魔法使い?」

「そうだ。知らないのか?オクトはオクトでもいろんな種類がいる。先ほどあんたが戦ってた腕にとげがたくさんついてるのはソルジャーだな」

「詳しいんだね」

「これでも海で育ったからさ」



 ゆっくりと移動するクレディーの横についてそんな会話をしていた僕。

 しかし不意にクレディーが動いた。



 瞬時に魔力で弓のような形を形成し、オクトの頭を狙って矢を放ったのだ。

 その頭の中心には青白く光るもの、脳がある。

 確かさっきのオクトと戦ったときそれが弱点だと誰かに教えてもらった。



「たたみかけるぞ!」

 クレディーが大声を上げる。

 すると背後から甲高い叫び声がいくつも聞こえ、沢山の羽音が聞こえた。



 振り返ると、何人かのハーピーが飛んでいくのが見えた。

 いろんな色の羽が僕らの周りに降ってくる。



 そして僕の上ではキャイキャイという甲高い声が聞こえた。

 サッシャだ!

 彼らは武器を構え戦う気満々。

 どうも僕の指示を待っているらしい。



「よし!君らも行くんだ!」

 僕は大きく手を振りあげると、人差し指をオクトに向けて突きつけた。

 途端大量の小さな生き物たちがオクトへ向かっていった。



「ケイ、おまえは指示を出せ。今ここにいるのは、私、クイット、メイル、ハーピーたち。それからさっきおまえを助けた変なやつと、おまえについてきたちっこい奴ら」

 それが今ここで戦えるメンバーだ、クレディーはそういうと矢を続けてはなった。

 しかし、先ほど打った矢も今回の矢も、オクトは足で脳をかばってしまう。

 さすがに攻撃を受けるがままなんてことはないようだ。



「それじゃ、おまえはおまえで戦えよ!」

 僕がオクトの方をぼんやりみていると、クレディーはポン、と僕の肩をたたいて、再び屋根へと飛び上がり、そのまま屋根の向こうに姿を消してしまった。



 僕は僕で戦い、自分の身は自分で守らないといけない。

 しかし僕は今回復魔法が使えない身だ。

 下手に近づいて攻撃を受けたらひとたまりもない。



 それなら魔法で戦う、べきなのだが。

 先ほどひのたんたちにちゃんと戦うと言ってしまったが、こうやって実際に敵を前にすると、思ったより近づけないもので、僕が使える魔法ではオクトまで届かない。

 届いたにしてもほとんどダメージにならないようなものしか使えないのだ。



 僕が予想していたよりオクトはずっと大きく、攻撃範囲が広かった。

 魔法を扱うのが得意なクレディーは魔法で作った弓矢で攻撃し、クイットも精霊、ディストラクトを使って、敵の目眩ましをしている。



 ビシウスも、ハーピーも、サッシャたちも勇敢にオクトへ向かっていった。

 いつしか何もしていないのは僕だけになった。

 回復魔法だけでも使うことができたなら、傷ついた仲間を癒すこともできたろう。

 しかし今は傷を癒す魔法を使うことができない。



 攻撃魔法も強力なものがない。

 魔力自体は今周りにたくさんあるのに。



「いや、待て」

 僕は一人呟いた。

 待てと言ったって周りには誰もいないし、実際待つわけにはいかないのだけれど。



 とにかく、僕は思いだしたのだ。

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