スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Another fantasy ? 144 ?

 先日、まだラムザにいたとき、僕はシー相手に魔法の練習をした。

 そのとき、僕はかなり強力な魔法を使うことができた。



 その魔法は天使や悪魔の使う力だと思うから、キルアやバリアがいない今、僕だけでは使うことができないかもしれない。

 よしんば使えたにしても、制御できない可能性もある。



 いや、とにかく、何か強力な魔法を使うことができないか、集中してみよう。

 僕は建物の陰に隠れ、オクトの目に触れないところへ移動した。



 周りに敵がいないことを確認すると、目を閉じる。

 ぎゅっと目を閉じていると、徐々に何かが見えてきた。

 頭が少し痛むが、そんなことは気にしていられない。



 しばらくするとシーと魔法の訓練をしたときに見えたものが見えてきた。

 目を瞑っているはずなのに不思議と視界は明るく、その中を赤や金、銀や黒の、帯のようなものが漂っている。

 その帯にはそれぞれ文字が書かれていて、魚のように中を泳いでいる。

 前見た時は文字だけが動き回っていたのだが、これは前見たものと同じものだとどこかで感じた。

 


 とにかく前強力な魔法を使った状況を思い出す。

 シーと魔法の特訓をしたとき、文字列のうちの一つを読んだ。

 すると自分の体の制御が聞かなくなりはしたものの、強力な魔法が発動したんだ。

 そのときはシーが機転を効かせ、吸収してくれたから大事には至らなかったけれど、今回そのシーはいない。



 しかし、キルアやバリアがいる。

 彼女たちなら、もし僕に何かあっても止められるだろう。

 彼女らはこの魔法は天使や悪魔のものといったのだから、これらの魔法については熟知しているはずだ。



 僕は戦うと決意した。

 オクトをやっつけてなんぼ!ってなもんだろう。

 もし何かあったとしてもきっと大丈夫だ。



 僕はふわふわとゆっくり動き回る帯を見た。

 この帯に書いてあるのは魔法の呪文だとすると、呪文が長ければ長いほど、発動するのに時間がかかる分、強力なものが発動する。

 ならば、短いものを選べば、素早く攻撃できるのではないか。 



 見ると金や銀の帯は長いものが多く、黒や赤のものは短いものが多くを占めていた。

 僕はうち、特に短いものをほぼ無意識で手にとる。

 実体がないはずのものを思いがけずつかむことができて、少し驚いたが、これで間違いなく文字を読むことができる。



 そこにはほんの数文字しか書かれておらず、あまり強力な魔法ではないと考え安心した僕は、躊躇せずに唱えた。

「ニカギロテコウ」



 一瞬周りの時が止まったような気がした。  

 僅かに周囲の景色がゆがんだような気もした。

 ただ、それは本当に気がしただけで終わった。



 本当に変化が起こったのは僕の右手だ。

 右手に不思議な熱を感じ腕を上げると、僕の手は血のように赤い光で包まれていた。

 炎のように揺らめくその光はまるで生きているようで、それでいてその血のような色からか、死んでいるような気もした。

 これが先ほど唱えた言葉の効果だろうか。



 そして僕の頭の中に先ほどの呪文を僕らの使う言葉に翻訳する声が響く。

 ナキガラツカイと。



 今の言葉が呪文の効果を示しているはずだが、僕にはよく理解できなかった。

 僕らの言葉であるはずの翻訳された単語も呪文のような音で、意味をきちんと受け取ることができなかったのだ。

 一回しか声は聞こえないので、もう一度聞かせてくれ、というわけにもいかない。



 せっかく発動した魔法の効果も分からず手を見つめたまま戸惑っていると、右頬に微かな痛みを感じた。

 何か針のような先のとがったもので引っかかれているような。

 僕は思わず頬を押さえたが指先からは何も感じない。

 怪我をしているわけでもないようだった。



 頬の痛みにしろ、手にまとわりつく光にしろ、効果のほどは分からないし、不気味だが、ぼんやりしているわけにはいかない。

 このままでは船が沈んでしまうのだ。

 オクトを倒さなければ、全員海の藻屑となってしまう。



 そんなわけにはいかない。

 とにかく戦わなければ。

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

yamattulann

Author:yamattulann
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。