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RAINBOW STORY ? 167 Arms are guitars

「いい?異世界とか言う話は今はどうでもいい。今理解してほしいのは普段はないはずの力が今ここにあるってこと」

「要するに魔法を使うための力が今ここにはあるってわけだな?」

「そう!」

 さすがに、仕事で忙しい音操でもゲームくらいはしたことがあるようで、魔法のイメージもいくらかあるみたいだ。



「それで、私はこのバッチを使って魔法みたいな技が使えたわけ。つまり私はバッチが武器なんだよ」 

 私は音操の鼻先にバッチのファイルを突きつけた。

 音操が目をまん丸にして、それを見る。



「さっき悪魔を倒したとこみたでしょ?あのとき使ったのがこれ」

 私は手に握ったままにしていたバッチを見せる。

 とって見ていい?とでも言いたげな顔をしたので、私はうなずいた。 



 音操はおずおずと私の手からバッチを盗り、しげしげと眺める。

「極普通の、バッチだな」

 音操はひとしきりバッチを眺めた後、私の手にそれを戻した。



「それで、音操はギターを武器にできるかもしれない」

「これを?」

 音操は背中に背負ったギターケースを指さす。



 その中にはエレキギターというのか、炎をもした模様の描かれたギターが入っている。

 確かそのギターは電源がないといいようにならないんじゃなかったっけ。



「とにかくそれだして」

 私がケースを指さすと、音操は少しいやそうな顔をした。

 それを見て、私が眉間にしわを寄せると、音操はあわてて頭を降り、ギターケースを肩からはずした。

 丁寧にケースを開き、現れたピカピカの赤いギターを肩に掛ける。

 さすがミュージシャンと言うべきか、なかなか様になっていた。



「いい?魔法をイメージして、体に力を込める。込めた力を相手にぶつける感じで!」

 私は近くにあった植え込みを指さし、それが敵だと思って攻撃してみるようにいった。



「で、でもギターをどうすれば攻撃になるんだよ?」

「そんなのあんたの想像力次第!私のバッチならあまり考えなくても模様通りの効果がでるんだけどね。ギターは分かんないや」

 私が肩をすくめると音操は大げさにため息をついた。

 仕方がないとでも言うように私に背を向け、植え込みに向かってギターを構える。



 そしておそるおそるといった様子で、手を持ち上げ、深呼吸をした。

 私は祈るような気持ちで音操の背中を見守った。

 もしここで音操が戦うことができないことが発覚したら、私はこの先一人で戦いに行かないといけない。

 できればそれは避けたかった。

 私一人だけでたくさんの魔物と戦うなんてことはしたくない。



「いくぞ!」

 私が見守る中、音操はそう声を上げ、手を振りおろした。

 すると、見事にギターは音をあげ、植え込みの上半分がすっぱりと切れてしまったではないか。



「わ!」

 私もだが、音操本人もかなり驚いているようで、音操は数歩後ろによろけた。

「なんか、今銀色の、刃物みたいなのが!」

 私には見えなかったけれど、音操のギターからは刃物のようなものが出てきたらしい。

 それが植え込みを切ったようだ。



「それじゃ、仕組みは分かった?」

「あぁ!なんとなく!」

 すぐに成功したからか、音操は顔を高揚させ、うれしそうにいった。

 私も満足だ。

 音操に向かって私はうなずき、「早く行こう!」とかけだした。

 音操は私の横に並ぶ。



「今ならもっといろいろできそうな気がする!」と、音操はもう一度ギターを鳴らす。


 すると私たちを取り囲むように炎があがった。

「熱!」

 私はできる限り嫌そうな顔をしようとしたけれど、自然と表情がゆるんでしまった。



 思ったより音操は強いのかもしれない。

 魔力を扱うセンスがあるようだ。

 私も負けて入られない!



 悪魔たちの密集地に私たちは突っ込んでいった。

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