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Another fantasy - 162 -

(典型的悪魔ってどういうこと?)
 僕が聞くと、バリアはあー、とか、うー、とか少し唸った後、話し始めた。
(この世界じゃ知っててもあまり意味がないような気がしなくもないんだけど、船でのことがあったしね)とかなんとかぐずぐず言っている。
 バリアにしては珍しく歯切れが悪い。
 しかし、彼女をあんまりせかして機嫌を悪くしてはいけない。
 ここは話してくれるのを辛抱強く待とう。


(あのね、船を襲った悪魔もそうだし、キルアもなんだけど、悪魔って、まず、背中に羽が生えてんのね)
 一般的にコウモリのような羽のような形らしい。
 その形に次に多いのは、黒い鳥の羽形。


(それで、悪魔系の奴はみんな、目が赤いんだ。これが悪魔を見分けるポイントかな? っても、目の色は魔法で変えられるし、片目だけが赤い奴もいるしまちまちなんだけど)
 バリア曰く、悪魔にはいろんな形のものがいて、等級のようなものもあるとか。
 つまり、悪魔に弱いのもいれば強いのもいる。
 話せば長くなるそうだからあまり詳しいことは聞かなかったけど。


(それで、さっきの子は羽といい、赤い目といい、どうみても悪魔だね。あと、ビシウスってやつもさ、背中の羽と、目からして、悪魔になるんじゃないかな)
 バリアの言うとおり、確かにビシウスの背中には羽が生えていたし、彼の目は青と赤だった。


 でも、今まで、ビシウスが悪魔っぽいとは思っていたけれど、本当に悪魔だったなんて。
 かと言ったって、キルアみたいに悪者じゃない悪魔もいるわけで、ビシウスは数少ない良い悪魔なんじゃ?
(そうね、詳しいことはわかんないけどさ、彼はきっと悪い奴じゃない。彼の過去とかが気になるところではあるけど)


 ビシウスの過去、か。
 クイットとはどれくらいのつき合いになるんだろう。
 昔から一緒にいるとかいう話を聞いたけど、昔ってどれくらいの時間?
 でも、クイットがさっきの女の子に、ビシウスを知っているどうか聞いていたところをみると、クイットとビシウスはお互い誰か知り合いが作れるくらいの、ちゃんと物心ついた後に出会って、人間関係なんかを含む、出会う前のことは知らない、そうとれるんじゃないだろうか。
 要するに生まれた頃からのつき合い、とかそんなんじゃなさそう。
 ある程度成長してから彼らは出会ったんだろう。
 といったって、どんなに考えたところで推測の域を出ないんだけど。


「ねぇ、ケイ」
 ビシウスとクイットの出会いについて考えていると、不意にクイットに話しかけられた。
 突然だったから思い切りびくりと体がふるえる。
「どしたの? そんなに驚いてさ?」
 いったい何考えてたんだよ? といいたげな、顔で目を細める。
 ま、ケイの考えごとはいつものことだからね、と彼女は表情を元に戻し、前方を指さした。


「ねぇ、もう木の幹が見えるよ!」
 クイットの指の先、道のずっと先を見ると、茶色いごつごつしたものが木々の間に少しだけ見える。
 上を見上げれば、いつの間にか巨大な木から伸びた枝が僕らの頭上を覆おうとしていた。
 さっきまで木の根っこなんかにつまづかないよう、足元を見ながら歩いていたから、全然気がつかなかった。
 いつの間にか巨木のすぐ近くまできていたんだ。


「もうすぐだな!」
 ひのたんがどこか嬉しそうにいう。
 彼が一番先を急いでるんだもんな。
 いろんな邪魔が入ったりはしたけど、ちゃんと先に進んでいけることが嬉しいのだろう。


 といったって、巨木の下について、すべて思い通りにいくかどうかは分からない。
 原住民達も一度は姿を見せたけれど、奇妙なあの女の子が起こしたらしい風に吹き飛ばされて以来、姿を見せない。
 もしかしたらさっきの風は僕たちが起こしたのだと思われて、魔法を教えてもらおうにも、追い返されるだけになってしまうかも。
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